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【資料No.1】★審査報告書 (46 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26901.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第3回 7/20)、医薬品第二部会(令和4年度第6回 7/20)(合同開催)《厚生労働省》 |
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唆されていないと考える。ただし、本剤が承認される場合には、実施予定の腎機能障害を有する被験者
を対象とした臨床薬理試験の成績を含め、製造販売後において、腎機能障害を有する患者における本剤
投与時の安全性について引き続き情報を収集し、新たな知見が得られた場合には速やかに医療現場に情
報提供する必要があると考える。
6.R.6
6.R.6.1
薬物相互作用
併用薬が本薬の PK に与える影響
申請者は、in vitro の検討から、本薬は主に CYP3A で代謝され、P-gp 及び BCRP の基質であることが
示唆されたこと(4.3.2 及び 4.5.3 参照)を踏まえ、併用薬が本薬の PK に与える影響について、以下のよ
うに説明している。
<CYP3A 阻害薬との併用について>
・
本薬は主に CYP3A により代謝されると共に CYP3A を阻害し、CYP3A に対する時間依存的阻害作
用を有する(4.5.1 参照)。また、本薬 750/250 mg46)とミダゾラム(CYP3A の典型基質)との併用
により、本薬投与 6 日目において、ミダゾラムの AUCinf が 8.80 倍に上昇し、強い CYP3A 阻害作用
が示されている(6.2.2 参照)。
・
本薬の CYP3A に対する時間依存的阻害作用を考慮せず、本薬単回投与時の消失半減期(6.2.1.1 参
照)から定常状態時の蓄積比を推定したところ、1 日目は本薬 750 mg を 1 日 1 回、2 日目から 5 日
目は本薬 250 mg を 1 日 1 回経口投与(以下、「750/250 mg」)における投与 1 日目と投与 5 日目の
本薬の AUCtau は同程度となると予測された。
・
しかしながら、国内第Ⅰ相試験(T1211 試験)において、実際に 750/250 mg を投与したときの AUCtau
は、投与 1 日目に対して、投与 5 日目で 1.56~1.80 倍であったこと(6.2.1.2 参照)を踏まえると、
本薬投与 1 日目に対する投与 5 日目の当該曝露量比(1.56~1.80 倍)は、本薬の反復投与による
CYP3A の時間依存的阻害作用に起因するものと推定された。
・
上記の推定結果を踏まえると、本薬自身による CYP3A の時間依存的阻害作用が十分に発揮されて
いないと考えられる本薬の投与 1 日目に他の強い CYP3A 阻害薬を併用した場合においても、曝露
量の上昇の程度は上記の曝露量比(1.56~1.80 倍)と同程度と予想される。また、投与 5 日目には
本薬自身による CYP3A に対する強い時間依存的阻害作用が生じているため、他の強い CYP3A 阻害
薬との併用による影響を受ける可能性は低いと予想されることから、本薬の申請用量(375/125 mg)
と CYP3A 阻害薬と併用したときに想定される血漿中曝露量は 1.80 倍より高くならないと考えた。
・
国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(T1221 試験)において、申請用量の 2 倍の用量が投与された本薬 750/250 mg
群で、本薬の安全性は忍容可能であることが確認されていること(7.R.3 参照)も踏まえると、CYP3A
阻害薬との併用について、臨床的に問題となる薬物相互作用を示す可能性は低いと考えることから
添付文書における注意喚起は不要と考える。
<P-gp 又は BCRP の阻害薬との併用について>
以下の検討から、ヒトにおける本薬の BA は高いことが想定され、消化管での吸収過程において本薬
は P-gp 又は BCRP の阻害の影響を受けにくいと考えられる。
46)
1 日目は本薬 750 mg を 1 日 1 回、2 日目から 6 日目は本薬 250 mg を 1 日 1 回経口投与
44
ゾコーバ錠 125 mg_塩野義製薬株式会社_審査報告書
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を対象とした臨床薬理試験の成績を含め、製造販売後において、腎機能障害を有する患者における本剤
投与時の安全性について引き続き情報を収集し、新たな知見が得られた場合には速やかに医療現場に情
報提供する必要があると考える。
6.R.6
6.R.6.1
薬物相互作用
併用薬が本薬の PK に与える影響
申請者は、in vitro の検討から、本薬は主に CYP3A で代謝され、P-gp 及び BCRP の基質であることが
示唆されたこと(4.3.2 及び 4.5.3 参照)を踏まえ、併用薬が本薬の PK に与える影響について、以下のよ
うに説明している。
<CYP3A 阻害薬との併用について>
・
本薬は主に CYP3A により代謝されると共に CYP3A を阻害し、CYP3A に対する時間依存的阻害作
用を有する(4.5.1 参照)。また、本薬 750/250 mg46)とミダゾラム(CYP3A の典型基質)との併用
により、本薬投与 6 日目において、ミダゾラムの AUCinf が 8.80 倍に上昇し、強い CYP3A 阻害作用
が示されている(6.2.2 参照)。
・
本薬の CYP3A に対する時間依存的阻害作用を考慮せず、本薬単回投与時の消失半減期(6.2.1.1 参
照)から定常状態時の蓄積比を推定したところ、1 日目は本薬 750 mg を 1 日 1 回、2 日目から 5 日
目は本薬 250 mg を 1 日 1 回経口投与(以下、「750/250 mg」)における投与 1 日目と投与 5 日目の
本薬の AUCtau は同程度となると予測された。
・
しかしながら、国内第Ⅰ相試験(T1211 試験)において、実際に 750/250 mg を投与したときの AUCtau
は、投与 1 日目に対して、投与 5 日目で 1.56~1.80 倍であったこと(6.2.1.2 参照)を踏まえると、
本薬投与 1 日目に対する投与 5 日目の当該曝露量比(1.56~1.80 倍)は、本薬の反復投与による
CYP3A の時間依存的阻害作用に起因するものと推定された。
・
上記の推定結果を踏まえると、本薬自身による CYP3A の時間依存的阻害作用が十分に発揮されて
いないと考えられる本薬の投与 1 日目に他の強い CYP3A 阻害薬を併用した場合においても、曝露
量の上昇の程度は上記の曝露量比(1.56~1.80 倍)と同程度と予想される。また、投与 5 日目には
本薬自身による CYP3A に対する強い時間依存的阻害作用が生じているため、他の強い CYP3A 阻害
薬との併用による影響を受ける可能性は低いと予想されることから、本薬の申請用量(375/125 mg)
と CYP3A 阻害薬と併用したときに想定される血漿中曝露量は 1.80 倍より高くならないと考えた。
・
国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(T1221 試験)において、申請用量の 2 倍の用量が投与された本薬 750/250 mg
群で、本薬の安全性は忍容可能であることが確認されていること(7.R.3 参照)も踏まえると、CYP3A
阻害薬との併用について、臨床的に問題となる薬物相互作用を示す可能性は低いと考えることから
添付文書における注意喚起は不要と考える。
<P-gp 又は BCRP の阻害薬との併用について>
以下の検討から、ヒトにおける本薬の BA は高いことが想定され、消化管での吸収過程において本薬
は P-gp 又は BCRP の阻害の影響を受けにくいと考えられる。
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1 日目は本薬 750 mg を 1 日 1 回、2 日目から 6 日目は本薬 250 mg を 1 日 1 回経口投与
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ゾコーバ錠 125 mg_塩野義製薬株式会社_審査報告書
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