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【資料No.1】★審査報告書 (64 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26901.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第3回 7/20)、医薬品第二部会(令和4年度第6回 7/20)(合同開催)《厚生労働省》 |
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・
プラセボに対するウイルス量の減少が、どのような株の場合に、どの部位、採取方法及び測定
方法で得られた検体において、どの時点で、どの程度の差をもって確認できた場合に、薬剤投
与による意義のある臨床効果が得られるかについて十分な知見の集積には至っていないこと。
また、同様の理由により、試験実施時期やウイルスの測定条件等が異なる他剤の臨床試験で認
められたウイルス減少の程度との単純比較にも限界があること。
・
前述のとおり、本試験の第Ⅱb 相パートにおいてウイルス力価の減少に伴う臨床的に意義のあ
る臨床症状の変化は確認されていないこと。なお、各国の規制当局における議論において、
SARS-CoV-2 による感染症治療薬の評価では、生存や患者の状態等において臨床的意義がある
効果が示されることが重要であるとされている64)。
以上より、機構は、本薬の有効性について、以下のように考える。
国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(T1221 試験)の第Ⅱa 相パート及び第Ⅱb 相パートの成績に基づき、本薬によ
りウイルス量が減少する傾向が認められていることは否定しないが、申請効能・効果に対する有効性が
推定できるものとは判断できず、当該試験の第Ⅲ相パートの結果等を踏まえて改めて検討する必要があ
ると考える。有効性の評価は上記のとおりであるものの、医療・社会的観点から、本剤をより早期に使
用可能とすることの検討も可能と考える。ただし、現時点で得られている情報等を踏まえて本剤が承認
される場合には、国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(T1221 試験)の第Ⅲ相パートの成績等に基づき有効性を再検
討し、その結果に応じ、製造販売承認の見直しを含めた適切な対応を取る必要があると考える。
以上の機構の判断については、専門協議で議論する。
7.R.3
安全性について
申請者は、本剤の安全性プロファイルについて、以下のように説明している。
国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(T1221 試験)の第Ⅱa 相パート及び第Ⅱb 相パートにおける安全性の概要は
表 39 のとおりであった。
表 39
国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(T1221 試験)における安全性の概要(安全性解析対象集団)
第Ⅱa 相パート
第Ⅱb 相パート
本薬
本薬
本薬
本薬
プラセボ群
プラセボ群
375/125 mg 群 750/250 mg 群
375/125 mg 群 750/250 mg 群
(24 例)
(141 例)
(21 例)
(23 例)
(140 例)
(140 例)
有害事象
11(52.4)
16(69.6)
9(37.5)
48(34.3)
60(42.9)
44(31.2)
0
副作用
5(23.8)
10(43.5)
19(13.6)
31(22.1)
7(5.0)
0
0
0
0
0
重篤な有害事象
2(1.4)
0
0
0
0
0
0
死亡に至った有害事象
0
0
0
0
0
投与中止に至った有害事象
2(1.4)
例数(%)
有害事象及び副作用の発現割合は、プラセボ群より本薬群で高い傾向が認められ、また、本薬
375/125 mg 群より本薬 750/250 mg 群で高かった。本薬群において、重篤な有害事象及び死亡に至った有
害事象は認められなかった。第Ⅱb 相パートの本薬 375/125 mg 群において、投与中止に至った有害事象
ICMRA SARS-CoV-2 治療薬及び臨床試験ワークショップ:http://www.icmra.info/drupal/news/20july2020/summary(最終確認日:2022 年
6 月 2 日)
64)
62
ゾコーバ錠 125 mg_塩野義製薬株式会社_審査報告書
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プラセボに対するウイルス量の減少が、どのような株の場合に、どの部位、採取方法及び測定
方法で得られた検体において、どの時点で、どの程度の差をもって確認できた場合に、薬剤投
与による意義のある臨床効果が得られるかについて十分な知見の集積には至っていないこと。
また、同様の理由により、試験実施時期やウイルスの測定条件等が異なる他剤の臨床試験で認
められたウイルス減少の程度との単純比較にも限界があること。
・
前述のとおり、本試験の第Ⅱb 相パートにおいてウイルス力価の減少に伴う臨床的に意義のあ
る臨床症状の変化は確認されていないこと。なお、各国の規制当局における議論において、
SARS-CoV-2 による感染症治療薬の評価では、生存や患者の状態等において臨床的意義がある
効果が示されることが重要であるとされている64)。
以上より、機構は、本薬の有効性について、以下のように考える。
国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(T1221 試験)の第Ⅱa 相パート及び第Ⅱb 相パートの成績に基づき、本薬によ
りウイルス量が減少する傾向が認められていることは否定しないが、申請効能・効果に対する有効性が
推定できるものとは判断できず、当該試験の第Ⅲ相パートの結果等を踏まえて改めて検討する必要があ
ると考える。有効性の評価は上記のとおりであるものの、医療・社会的観点から、本剤をより早期に使
用可能とすることの検討も可能と考える。ただし、現時点で得られている情報等を踏まえて本剤が承認
される場合には、国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(T1221 試験)の第Ⅲ相パートの成績等に基づき有効性を再検
討し、その結果に応じ、製造販売承認の見直しを含めた適切な対応を取る必要があると考える。
以上の機構の判断については、専門協議で議論する。
7.R.3
安全性について
申請者は、本剤の安全性プロファイルについて、以下のように説明している。
国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(T1221 試験)の第Ⅱa 相パート及び第Ⅱb 相パートにおける安全性の概要は
表 39 のとおりであった。
表 39
国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(T1221 試験)における安全性の概要(安全性解析対象集団)
第Ⅱa 相パート
第Ⅱb 相パート
本薬
本薬
本薬
本薬
プラセボ群
プラセボ群
375/125 mg 群 750/250 mg 群
375/125 mg 群 750/250 mg 群
(24 例)
(141 例)
(21 例)
(23 例)
(140 例)
(140 例)
有害事象
11(52.4)
16(69.6)
9(37.5)
48(34.3)
60(42.9)
44(31.2)
0
副作用
5(23.8)
10(43.5)
19(13.6)
31(22.1)
7(5.0)
0
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0
重篤な有害事象
2(1.4)
0
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死亡に至った有害事象
0
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0
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投与中止に至った有害事象
2(1.4)
例数(%)
有害事象及び副作用の発現割合は、プラセボ群より本薬群で高い傾向が認められ、また、本薬
375/125 mg 群より本薬 750/250 mg 群で高かった。本薬群において、重篤な有害事象及び死亡に至った有
害事象は認められなかった。第Ⅱb 相パートの本薬 375/125 mg 群において、投与中止に至った有害事象
ICMRA SARS-CoV-2 治療薬及び臨床試験ワークショップ:http://www.icmra.info/drupal/news/20july2020/summary(最終確認日:2022 年
6 月 2 日)
64)
62
ゾコーバ錠 125 mg_塩野義製薬株式会社_審査報告書
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