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参考資料8 ヒト受精胚の作成を行う生殖補助医療研究に関する倫理指針ガイダンス(令和3年11月19日) (17 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29769.html
出典情報 ヒト受精胚等へのゲノム編集技術等を用いる研究に関する合同会議(再設置第4回 12/28)《厚生労働省》《文部科学省》
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第3 作成の制限
ヒト受精胚の作成は、研究の実施のために必要かつ最小限のものに限るものとする。
<解説>
ヒト受精胚の作成は、ヒト受精胚尊重の原則の例外として認められるものであることを踏まえ、当該研究に必
要とされる最小限のものに限ることとする。なお、第5章第1の3に規定する研究計画書の記載事項である「⑺
研究の方法」の中で、ヒト受精胚の作成が必要かつ最小限のものに限られることが分かるように記載することを
求めている。
第4 取扱期間
配偶子から作成したヒト受精胚は、原始線条が現れるまでの期間に限り、取り扱うことができる。ただし、
ヒト受精胚を作成した日から起算して14日を経過する日までの期間内に原始線条が現れないヒト受精胚につい
ては、14日を経過した日以後は、取り扱わないこととする。なお、ヒト受精胚を凍結保存する場合には、当該
凍結保存期間は、取扱期間に算入しないものとする。
<解説>
「14 日を経過した日以後」とは、受精後 15 日以降のことを意味する。
「受精後 14 日を経過する日まで」として
いるのは、ヒトの初期発生において、おおよそこの時期までに原始線条(初期胚の発生の過程で現れる細かい溝
のことで将来背骨になる。
)が出現し、内胚葉、中胚葉及び外胚葉の三胚葉が分かれ、身体の各器官の形成(各細
胞・組織への分化)が始まるためである。凍結保存している間は発生が進まないため、取扱期間に算入されない。
なお、本規定の「取扱期間」は作成した個々のヒト受精胚の取扱期間を指しているが、研究計画書で記載する
「研究の期間」は研究計画全体の期間を指しており、「研究の期間」には、実験期間及び実験後の凍結保存期間が
含まれる。凍結保存期間は、論文発表等を行った後に疑義が生じた際に検証のために実験を行う場合等を考慮し
ている。
第5 胎内への移植等の禁止
⑴ 研究に用いたヒト受精胚は、人又は動物の胎内に移植してはならない。
⑵ 研究は、ヒト受精胚を人又は動物の胎内に移植することのできる設備を有する室内において行ってはな
らない。
<解説>
⑴: 「基本的考え方」を起点とする「CSTI第一次報告書」及び「CSTI第二次報告」において求められて
いるとおり、研究において作成したヒト受精胚は、人又は動物の胎内に移植することを禁止するものである。
⑵: ⑴の規定に加え、作成したヒト受精胚を人又は動物の胎内に移植することのできる設備を有する室内で研
究を行うことを禁止するものである。
第6 他の機関への移送
研究機関は、作成したヒト受精胚を他の機関に移送してはならない。ただし、複数の研究機関において共同
で研究を行う場合には、これらの研究機関間においてのみ作成したヒト受精胚を移送することができる。
<解説>
研究機関に、研究において作成したヒト受精胚を他の機関に移送しないことを求めるものである。
ただし、複数の研究機関において共同で研究を行う場合、これらの研究機関間においてのみ研究において作成
したヒト受精胚を移送することができる。なお、海外の研究機関と共同で研究を行う場合、
「本指針の規定」と「実
施地の法令、基準等の基準の規定」との間で、規定ごとにいずれが厳格かを判断し、厳格な方を適用することと
なる。そのため、胎内への移植は海外においても禁止となる。複数の研究機関において共同で研究を行う場合に
は、研究計画において共同で研究を行う機関を明記する必要があるが、海外の機関において作成したヒト受精胚
の胎内への移植が行われることがないことの十分な説明を求めるとともに、機関内の倫理審査委員会に加え、国
においても指針に対する適合性を確認することとしている。

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