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電波環境協議会による「医療機関において安心・安全に電波を利用するための手引き(改訂版)」(令和3年7月)について (102 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190382_00010.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 医療機器・再生医療等製品安全対策部会(令和3年度第2回 3/16)《厚生労働省》
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医療機関において安心・安全に電波を利用するための手引き
位相により電波が強めあったり弱めあったりする現象)等によって受信強度は 0.1m 程度の
位置の違いによっても大きく変動することがあります。そのため、定期検査では送信機を設
置する場所は常に同じ(cm 単位で再現可能)場所とすることが大切です。また、受信アンテ
ナと送信機の間に扉(病室やトイレなど)や大型機器(食事配膳カートなど)等がある場合
には電波の受信強度が低下することがありますので、定期検査で送信機を設置する場所は、
医用テレメータ装着者が看護エリア(ゾーン)内で行動する範囲内で、このような受信強度
が低下すると思われる場所を予め想定して含めておくことが大切です。
③医用テレメータの送信機のチャネル設定
電波の伝搬特性は医用テレメータの使用周波数帯内でもチャネルが異なれば多少変化し
ます。そのため、定期検査に用いる送信機のチャネル設定は常に同じとしておくことで、電
波の状況を継続して比較することが可能となります。また、設定するチャネルは、定期検査
を行う看護エリア(ゾーン)内で実際に使用されているバンドから選定することで、実際の
電波状況を確認することができます。
④医用テレメータの信号強度とノイズレベルの測定
定期検査で送信機が使用しているバンドにおいて、医用テレメータの信号強度の余裕状況
(C/N)を測定します。C/N のうち C(信号強度)は、上記の①から③の手順で設置した送信
機を ON としたときの信号受信強度で、N(不要な電波やノイズの強さ)は送信機を OFF とし
たときの当該チャネルでの電波受信強度です。C と N の差が信号強度の余裕状況の C/N とな
り、受信状況の定量的な評価が可能となります。
C/N の測定には、スペクトラムアナライザを使用します。周波数レンジを測定バンドに、
分解能帯域幅(RBW)は 8.5kHz(またはそれに最も近い値)、検波モードは実効値(RMS)検
波に設定して測定してください(RMS 検波が望ましいですが、使用機材によって設定できな
い場合は、アベレージ検波や自動設定される検波とし、強度の目安として測定してください)。
スペクトラムアナライザがない場合に、セントラルモニタに内蔵されている簡易スペクト
ラムアナライザ機能を使用することができます。測定値のグラフ表示の縦軸は、受信電圧(dB
μV)または RSSI となっていますが、測定値の(CーN)が C/N(dB)となります。但し、簡
易スペクトラムアナライザ機能での測定値は絶対値として保証されていないので、定期点検
時には同じセントラルモニタを使用して測定値の相対比較により点検結果を評価してくだ
さい。また、測定値がグラフ表示の上限に達する程強い電波が入力されると、受信回路の飽
和などによって正しく測定されないことがあります。

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