電波環境協議会による「医療機関において安心・安全に電波を利用するための手引き(改訂版)」(令和3年7月)について (26 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190382_00010.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 医療機器・再生医療等製品安全対策部会(令和3年度第2回 3/16)《厚生労働省》 |
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医用テレメータの電波環境の測定方法(簡易な方法)
医用テレメータの送信機からの電波は、患者と接続する心電図の誘導コード(リード線)
を送信アンテナとして用いている物が多く、その場合、リード線の余長を小さく束ねたり、
患者の体に巻き付けたりすると受信機に電波が届きにくくなります。また、送信機から受信
機のアンテナシステムまでの間に金属製の扉等が有る場合なども同様です(受信不良が起き
る事例は3-2.(4)を参照)。
送信機からの電波が届いているのか、また、どの程度余裕を持って届いているのかの目安
を簡単に確認する手順を以下に示します(詳細な測定方法については参考3(2)を参照)。
【測定の手順】
1. 医用テレメータの送信機を患者に使用するときと同様に医療スタッフに装着します。
2. 受信機(セントラルモニタ)で電波を正しく受信できていることを確認します
(セントラルモニタの簡易スペクトラムアナライザ機能を使って電波の強さの数値
を記録したり、セントラルモニタの画面に電波の目安が示されていればその状況を記
録します)。
3. 送信機を装着した医療スタッフが、看護単位(医用テレメータの受信エリア)内の廊
下・病室・病室内トイレ内・共用トイレ内・簡易食堂やラウンジ等と順路を決めて順
次移動しながら、セントラルモニタ側にいる医療スタッフが、各場所で電波を正しく
受信できているかを確認します。
4. 病室、病室内トイレや共用トイレ内では扉を閉めたときも電波が受信できているかを
確認します。この際、医療スタッフが送信機とリード線を体で覆うようにしたとき、
体の向きを変えたときにも電波を受信できているかを確認します。
【結果の判定】
送信機からの電波が受信できていないときにはセントラルモニタの波形は矩形波や
ノコギリ波になります(機種や製造販売業者によって異なります)。
病室等の扉を閉めたときや体で送信機を覆うようにしたとき、体の向きを変えたと
きに、送信機の電波を受信できなくなる場所は電波の受信に余裕が無い場所です。
電波環境の測定イメージ
上段:ノコギリ波の例 下段:矩形波の例
図 18 電波環境測定の実施イメージ
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