【資料2】新型インフルエンザ等対策政府行動計画(令和6年4月24日時点案) (24 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_39968.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会(第84回 5/7)《厚生労働省》 |
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実施に関する基本的な考え方等
第2節 新型インフルエンザ等対策の基本的な考え方
新型インフルエンザ等対策は、発生の段階や状況の変化に応じて柔軟に対応
していく必要があることを念頭に置かなければならない。過去の新型インフル
エンザや新型コロナのパンデミックの経験等を踏まえると、特定の事例に偏重
して準備を行うことは、大きなリスクを背負うことになりかねない。政府行動
計画は、特定の感染症や過去の事例のみを前提とするのではなく、新型インフ
ルエンザや新型コロナ以外の新たな呼吸器感染症等が流行する可能性を想定
しつつ、発生した新型インフルエンザ等の特性を踏まえ、様々な状況で対応で
きるよう、対策の選択肢を示すものである。
我が国においては、科学的知見及び各国の対策も踏まえ、我が国の地理的な
条件、大都市への人口集中、少子高齢化、交通機関の発達度等の社会状況、医
療提供体制、受診行動の特徴等の国民性も考慮しつつ、各種対策を総合的かつ
効果的に組み合わせてバランスのとれた戦略を目指すこととする。その上で、
新型インフルエンザ等の発生前から流行が終息するまでの状況に応じて、次の
点を柱とする一連の流れを持った戦略を確立する。
(具体的な対策については、
第3部の新型インフルエンザ等対策の各対策項目の考え方及び取組において
記載する。)
なお、実際に新型インフルエンザ等が発生した際には、病原体の性状(病原
性、感染性、薬剤感受性等)、流行の状況、地域の特性、その他の状況を踏ま
え、人権への配慮や、対策の有効性、実行可能性及び対策そのものが国民生活
及び国民経済に与える影響等を総合的に勘案し、本政府行動計画等で記載する
ものの中から、実施すべき対策を選択し決定する。
○ 発生前の段階(準備期)では、水際対策の実施体制の構築、地域における
医療提供体制の整備や抗インフルエンザウイルス薬等の備蓄、ワクチンや治
療薬等の研究開発と供給体制の整備、国民に対する啓発や政府・企業による
事業継続計画等の策定、DX の推進や人材育成、実践的な訓練の実施による
対応体制の定期的な点検及び改善等、新型インフルエンザ等の発生に備えた
事前の準備を周到に行っておくことが重要である。
○ 国内で発生した場合を含め世界で新型インフルエンザ等に位置付けられ
る可能性がある感染症が発生した段階(初動期)では、直ちに初動対応の体
制に切り替える。
新型インフルエンザ等に位置付けられる可能性がある感染症が海外で発生
した場合は、病原体の国内への侵入を完全に防ぐことは困難であるということ
を前提として対策を策定することが必要である。海外で発生している段階で、
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