【資料No.1】2.5_臨床に関する概括資料 (152 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26901.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第3回 7/20)、医薬品第二部会(令和4年度第6回 7/20)(合同開催)《厚生労働省》 |
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2.5 臨床に関する概括評価
との因果関係はありと判断された.また,開鍵後に入手した情報を含む有害事象の発現率は,
375/125 mg 群 34.3% (48/140 例),750/250 mg 群 42.9% (60/140 例),プラセボ群 31.2% (44/141 例)
(以下同順) であり,副作用の発現率は 13.6% (19/140 例),22.1% (31/140 例),5.0% (7/141 例) で
あった.開鍵以降,死亡を含む重篤な有害事象は新たに認められなかった.
T1221 試験 Phase 2a Part において,死亡を含む重篤な有害事象,及び中止に至った有害事象
は報告されていない.軽症/中等症及び無症候の SARS-CoV-2 感染者を併せた全集団の有害事象
の発現率は,375/125 mg 群 52.4% (11/21 例),750/250 mg 群 69.6% (16/23 例),プラセボ群 37.5%
(9/24 例) (以下同順),副作用の発現率は 23.8% (5/21 例),43.5% (10/23 例),0% (0/24 例) であり,
本剤群の発現率はプラセボ群より高く,用量群間では 375/125 mg 群で低かった.いずれかの群
で 3 例以上に報告された有害事象は,375/125 mg 群で高比重リポ蛋白減少 (14.3% [3/21 例]),
750/250 mg 群で高比重リポ蛋白減少 (52.2% [12/23 例]),頭痛及び血中トリグリセリド増加 (そ
れぞれ 13.0% [3/23 例]) であり,高比重リポ蛋白減少及び血中トリグリセリド増加のほとんど
が副作用と判断された.
また,T1211 試験の健康成人で評価した用量において,2 例の被験者が有害事象により治験薬
の投与を中止したものの,本剤は概ね安全かつ忍容性は良好であった.
上記の結果は T1221 試験 Phase 2b Part の 421 例及び Phase 2a Part の 68 例での安全性,並びに
健康成人の情報であり,Phase 2b Part の開鍵以降の観察は参考情報であるものの,現時点では本
剤群で死亡を含む重篤な有害事象及び副作用は認められず,SARS-CoV-2 感染者における本剤
の 1 日 1 回 5 日間の経口投与 (1 日目は 375 mg,2 日目から 5 日目は 125 mg) での安全性に特
段の懸念は認められなかった.
2.5.6
ベネフィットとリスクに関する結論
SARS-CoV-2 による感染症に対する S-217622 の各種非臨床及び臨床試験から得られた試験成
績に基づき,S-217622 のベネフィット及びリスクについて考察した.
2.5.6.1
2.5.6.1.1
治療の背景
疾患又は症状
COVID-19 の主な症状は発熱,咳,鼻水,鼻づまり,喉の痛み,筋肉痛,下痢など感冒と同様
の症状が多く,加えて味覚や嗅覚障害も報告されている.
大多数の患者は,本邦のガイドラインにおける軽症から中等症 I に分類されるが,感染後無
症状のまま経過する者も一定数存在し,その割合は 20%~30%と考えられている.一般的に発
症から 1 週間程度で治癒に向かうが,一部の患者は重症化し,そのうち約 20%の患者では酸素
投与が必要になるとされる (2.5.1.2.1 項参照).
2.5.6.1.2
現行の治療
2022 年 2 月 21 日時点で,本邦では,ウイルス RNA ポリメラーゼ阻害剤のレムデシビル及び
モルヌピラビル,3C-Like プロテアーゼ阻害剤のニルマトレルビル・リトナビル,SARS-CoV-2
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