【資料No.1】2.5_臨床に関する概括資料 (156 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26901.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第3回 7/20)、医薬品第二部会(令和4年度第6回 7/20)(合同開催)《厚生労働省》 |
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2.5.6.3.3
2.5 臨床に関する概括評価
全般的な安全性
T1221 試験 Phase 2b Part 及び Phase 2a Part を併合した申請用法用量 (375/125 mg 群) で 2%以
上に報告された有害事象は,高比重リポ蛋白減少 (21.1% [34/161 例]),頭痛 (2.5% [4/161 例]) で
あり,そのうち 9.9% (16/161 例),0.6% (1/161 例) が因果関係ありと判断された.
Phase 2b Part において,本剤群で死亡を含む重篤な有害事象は認められていない (2.5.5.2.2 項
参照).開鍵までにおいて,申請用法用量 (375/125 mg 群) で 2%以上に報告された有害事象は,
高比重リポ蛋白減少 (16.4% [23/140 例]) のみであり,5.7% (8/140 例) が因果関係ありと判断さ
れた.また,開鍵後に入手した情報を含めると,高比重リポ蛋白減少 (22.1% [31/140 例]) 及び
頭痛 (2.1% [3/140 例]) であり,それぞれ 9.3% (13/140 例) 及び 0.7% (1/140 例) が因果関係あり
と判断された.
Phase 2a Part において,死亡を含む重篤な有害事象は認められていない (2.5.5.2.2 項参照).申
請用法用量 (375/125 mg 群) で 3 例以上に報告された有害事象は,高比重リポ蛋白減少 (14.3%
[3/21 例]) のみであった.いずれも因果関係ありと判断されたが,重症度は軽度であり,医学的
処置なく回復した (2.5.5.2.1 項及び 2.7.4.7 項参照).
健康成人を対象とした T1211 試験及び T1215 試験においても,死亡を含む重篤な有害事象及
び高度な有害事象は認められておらず,申請用法用量において,本剤は概ね安全かつ忍容性は
良好であった (2.5.5.5 項参照).
以上の結果から,患者における情報は限定的であるものの,現時点では,申請用法用量での
本剤の安全性に特段の懸念は認められなかった.本剤の市販後には,一般使用成績調査を行い,
使用実態下での患者の安全性を確認することを計画している.
2.5.6.4
ベネフィット・リスク評価
本資料は,T1211 試験コホート A からコホート S まで,T1215 試験,T1221 試験 Phase 2b Part
及び Phase 2a Part の結果に基づいて記載した.申請用法用量での本剤の抗ウイルス効果及び臨
床症状改善効果が確認され,安全性に特段の懸念は認められていないことから,本剤は 1 日 1
回 5 日間の経口投与により,SARS-CoV-2 による感染症に対する有効な治療の選択肢となり得
ると考える.
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