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【資料No.1】2.5_臨床に関する概括資料 (25 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26901.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第3回 7/20)、医薬品第二部会(令和4年度第6回 7/20)(合同開催)《厚生労働省》
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S-217622

2.5.3.1.2
2.5.3.1.2.1

2.5 臨床に関する概括評価

吸収,分布,代謝,排泄
吸収

T1211 試験において,健康成人男性に S-217622 (懸濁剤) 20~2000 mg を空腹時に単回経口投
与したときの Tmax の中央値は 1.50~4.00 時間であり (表 2.5.3.1-1 参照),20~2000 mg で Cmax
及び AUC0-inf は概ね用量に比例して増大した (図 2.5.3.1-2 及び図 2.5.3.1-3 参照).健康成人女
性に S-217622 (錠剤) を Day 1 のみ負荷用量 375 mg,その後 Day 2~5 に維持用量 125 mg を 1
日 1 回空腹時反復経口投与したときの Tmax の中央値は Day 1 及び Day 5 でそれぞれ 2.50 及び
2.00 時間であった (表 2.5.3.1-3 参照).健康成人女性に S-217622 (錠剤) を Day 1 のみ負荷用量
375 mg,その後 Day 2~5 に維持用量 125 mg,又は Day 1 のみ負荷用量 750 mg,その後 Day 2~
5 に維持用量 250 mg を 1 日 1 回空腹時反復経口投与したとき,Day 1 及び Day 5 の Cmax 及び
AUC0-τ は用量に比例して増大した (表 2.5.3.1-3 参照).
2.5.3.1.2.2

分布

[14C]-S-217622

の血清タンパク結合率は,ヒトで 97.7%~98.7%であった (2.6.4.4.1.1 項参照).

また,ヒトにおける [14C]-S-217622 の in vitro 血球移行率は 5.2%~8.0%であった (2.6.4.4.1.2 項
参照).
健康成人男性に S-217622 (懸濁剤) 20~2000 mg を空腹時に単回経口投与したときの見かけの
終末相分布容積 (Vz/F) の幾何平均値は 13.5~20.6 L であった (表 2.5.3.1-1 参照).
2.5.3.1.2.3

代謝及び排泄

S-217622 のヒト肝細胞における主な代謝経路は,酸化に続くグルクロン酸抱合化及び脱メチ
ル化であり,他にクロル化も認められた.S-217622 の代謝経路は複数存在することが示唆され
た (2.6.4.5.1.1 項参照).ヒト肝細胞を用いて得られた代謝物 (S-217622 triazole N-desmethyl [M4]
及び S-217622 indazole N-desmethyl [M5]) は,シトクロム (CYP) 3A4/5 を含む複数の CYP 分子
種により生成されていることが示唆された (2.6.4.5.1.2 項参照).
T1211 試験において,日本人健康成人男性に S-217622 (懸濁剤) 70 mg を空腹時単回経口投与
したときの,血漿及び尿を用いた代謝物検索 (S-217622-CB-064-N 試験) の結果,血漿及び尿中
では,未変化の S-217622 が最も主要な成分として検出された.血漿中では S-217622 がクロル
化された代謝物 (S-217622 indazole 4-Cl [M6]) が検出され,尿中では S-217622 のトリアゾール
環上の脱メチル体 (S-217622 triazole N-desmethyl [M4]) が検出された (5.3.2.2-07 参照).
T1211 試験において,日本人健康成人男性に S-217622 (錠剤) を Day 1 のみ負荷用量 750 mg,
その後 Day 2~5 に維持用量 250 mg を 1 日 1 回空腹時反復経口投与したときの,S-217622 未変
化体に対する S-217622 indazole 4-Cl (M6) の Day 1 及び Day 5 における AUC0-τ 比並びに Day 5
投与後の AUC0-inf 比はいずれも 5%未満であった (表 2.5.3.1-5 参照).また,S-217622 (懸濁剤)
250 mg を単回投与したときの,S-217622 未変化体に対する S-217622 indazole 4-Cl (M6) の
AUC0-inf 比は 8.0%であった (表 2.5.3.1-6 参照).

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