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■ 大学病院における医師の働き方に関する調査研究報告書 (102 ページ)

公開元URL https://ajmc.jp/news/2023/04/17/5048/
出典情報 全国医学部長病院長会議 記者会見(4/17)《全国医学部長病院長会議》
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琉球大学 臨床研究教育管理センター センター長 植田 真一郎 教授
ヒアリング内容(3/7)

■ イギリスで成功事例のあるリカバリー試験は医師の負担を減らす。
• イギリスで最も成功した臨床試験にリカバリー試験があり、研究計画を非常に簡潔にし、必要
なデータしか取らず、場合によってはデータベースを使用することで研究の簡素化と科学的
データの実証に成功した。
• リカバリー試験のやり方は現場の負担を減らす意味では重要で、製薬企業の臨床試験は
オーバースペックであり、医療機関の負担が前提になっている。厳密にやろうとするほどうま
くいかず、うまくいかないと力を抜き過ぎてしまう研究になる傾向がある。
• イギリスでは日本で言うCRCであるリサーチナースが正式にナショナルヘルスサービスで雇
用されており、研究費だけで雇う日本に比べると、リサーチナースがいることで医師の負担が
大きく減る。
• イギリスはNHS(公的な医療保険サービスであるNational Health Service)のシステムで管理・
運営されているので、リカバリー試験の成功要因は一元化されたデータベースにアクセスで
きたことも要因であり、データ吐き出しなどの医師の負担を減らした。

琉球大学 臨床研究教育管理センター センター長 植田 真一郎 教授
ヒアリング内容(4/7)

■ RDCTにはハイブリット型もあり比較的行いやすい。
• RDCTとのハイブリッド型として、最初は医療機関を受診し途中は受診せずに、最後にまた受
診する方法もあり比較的ハイブリッド型は行いやすい。
• 感染症に関しては科学的かつ正しい結果を素早く出すことが重要であり、従来の平時の治験
の方法論だけではなく、有事に対応するニーズを満たすことが重要だと考える。
■ 安全性を担保した、シンプルなオペレーションが望ましい。
• RDCTの完全型は医療機関への来院が全くないことを想定し、療養施設に医師と看護師が出
向き、別部屋でオンライン診療。通常のカルテからEDCに転記ではなく、琉球大学の試験では
一次からEDCにダイレクトにデータ蓄積でき、医師がリアルタイムで安全性の確認ができるデ
バイスを選定。
• 従来のバーチャル治験の議論は病院に負担がかかることが前提になっており、患者の負担に
関しても病院がサポートしているケースが多い。RDCTでは通院先でやらなくて良いことを決
め、患者の安全を担保し、データの信頼性に関係ない部分を思い切って削ってオペレーショ
ンを簡素化することで負担を減らす。

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