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■ 大学病院における医師の働き方に関する調査研究報告書 (37 ページ)

公開元URL https://ajmc.jp/news/2023/04/17/5048/
出典情報 全国医学部長病院長会議 記者会見(4/17)《全国医学部長病院長会議》
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2)働き方改革により労働時間が制限される事による「研究」への影響
① ある

回答人数(割合)
371 (38.0%)

② ややある

231

(23.6%)

③ あまりない

186

(19.0%)

④ ほとんどない

189

(19.3%)

回答合計人数

977

(100.0%)

【研究への影響の主な記載例】

明確な終わりが無い仕事ですし、少なからず大学や病院の為、上司や医局員や院生のためという側
面があり、全てが自己研鑽の範疇に入るとは思えません、が、一方、自分自身の興味や自己実現の
ために進めている部分があるのも事実です。自由に大学の設備や場所を使わせて頂いていることに
感謝しており、恵まれていると思っておりますし、残業代が欲しいとは思いませんので、研究時間の
大半は「自主的に自己研鑽にカウント」することになると思います。研究や教育に殆ど関わらない医
師もおりますので、「研究をやる医師」と「研究をやらない医師」の大学滞在時間は今後ますます格差
が大きくなると思います。
〇 大学病院に勤務する医師として研究を行っていくことは重要な責務だと考える。救急科に勤務する
医師として、勤務時間中は搬送されてくる救急患者や入院中の重症患者に対する集中治療に専念
する必要があり、研究活動に割ける時間は勤務時間外である。しかしながら、働き方改革により総労
働時間が制限されると必然的に研究活動に割ける時間を削減しなければならない。研究に当てられ
る時間が制限の影響を受けるため、研究のスピードは停滞し論文数も減少することが予想され、日本
における医学の進歩は停滞する可能性さえある。
〇 大学で行っている基礎研究、トランスレーショナル研究、臨床研究は労働時間としてカウントしていな
い現状がある。これは研究の時間を勤務としてカウントすると多大な時間外勤務時間が発生するから
である。大学で行われる研究を労働時間としてカウントするのであれば、働き方改革による労働時間
制限内で研究を行うことは不可能であり、大学における研究は大きく衰退することになるであろう。
〇 自分が研究主導者であればその研究に費やす時間は労働時間外の自己研鑽としてある程度割り当
てることができるが、共同研究者、分担者の場合は今後労働時間としてカウントされるものと考える。
日本の研究力底上げの一環として多施設共同研究など共同研究が勧められる中、研究活動に制限
がつき益々国力の重要な要である研究力が低下し衰退してしまうことが懸念される。

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