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■ 大学病院における医師の働き方に関する調査研究報告書 (12 ページ)

公開元URL https://ajmc.jp/news/2023/04/17/5048/
出典情報 全国医学部長病院長会議 記者会見(4/17)《全国医学部長病院長会議》
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等の勤務時間内実施(60 大学(74.1%))、院内会議の削減・参加人数の削減(60 大学
(74.1%))、年間の休暇取得目標設定等による有給休暇所得の奨励(65 大学(80.2%))等の
取組を実施している。
3)医師業務のタスクシフトへの取組状況
特定行為研修を修了した看護師の配置については、配置されていない大学が8大学、配置さ
れていても10名以上の大学は25大学に限られている。術中麻酔管理領域パッケージ研修修了
者を配置している大学が 32 大学と最も多く、次いで外科術後病棟管理領域パッケージ研修修
了者を配置している大学が18大学で、その他の4種類のパッケージ研修修了者の配置は、8大
学以下となっている。
近年、特定行為研修を修了した看護師の配置人数は増加しているが、大学によって差が生じ
ていることから、更なる取組が必要である。
また、特定行為研修修了看護師以外で看護師が実施しているタスクシフトとしては、注射、採
血、静脈路の確保等は、ほとんどの大学で実施されているものの、救急外来における採血・検査
や、血管造影・画像下治療(IVR)の介助を実施している大学は半数に満たない。
一方、医師事務作業補助者が医師の負担軽減のために行っている業務では、各種書類の記
載や医師の検査オーダーに基づく検査予約は多くの大学で実施されているものの、入院時のオ
リエンテーションや医師が診察する前に患者の病歴や症状などを聴取する業務は2~3割の大
学に留まっている。
各大学で配置人数が増加しているが、十分な確保が困難な状況である。

7.医師の働き方改革が教育・研究・診療に及ぼす影響について
1)労働時間短縮により教育、研究に生じる影響について
医師の働き方改革により医師の労働時間短縮が進められるが、このことによる教育、研究に生
じる影響については、80%以上の大学で、教育及び臨床教育の質の低下、研究成果の減少等の
影響が生じると回答している。
自由記載においても、「研究・教育・臨床の三つの役割を十分に果たすための総時間数が不足
する状況になっている。労働時間が短縮されると研究や教育に充てる時間が更に低下することに
直結し、特に研究の量と質の低下につながる。」や「研修医、専攻医など、修練が必要な時代に、
労働時間を短縮することは、医師としての命取りで、ひいては国全体の医療・医学レベルの低下
に直結すると危惧する。」等の意見が寄せられている。
2)教育を支援するためのスタッフの配置状況
医学教育支援センターには常勤の教員を配置している大学が76大学あり、その他に常勤の
事務職員を配置している大学が34大学、非常勤の事務職員を配置している大学が57大学ある
が、事務職員は1~2名配置の大学が多く、事務職員のサポート体制の強化が必要と思われる。

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