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■ 大学病院における医師の働き方に関する調査研究報告書 (13 ページ)

公開元URL https://ajmc.jp/news/2023/04/17/5048/
出典情報 全国医学部長病院長会議 記者会見(4/17)《全国医学部長病院長会議》
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シミュレーションセンターへの専任教員の配置は、29大学であり、その中でも2名以上配置し
ている大学は9大学にとどまっている。医学部医学科の学生、臨床研修医、専攻医、他学科の学
生等の自大学に所属する学生や医師の利用の他に、他医療機関の医師や看護師等にも利用範
囲を拡大している。
3)医師が行う研究を支援するスタッフの配置について
生物統計家、モニタリング担当者及びデータマネジメント担当者は、いずれも約半数の大学で
配置されていない。また、配置されている大学でも1~2名に留まっている。さらに、支援者をいず
れも配置出来ていない大学が12大学あった。大学の研究支援体制により配置スタッフの支援業
務及び人数に大きな違いが出ており、医学研究を推進するためには、支援する専門のスタッフ数
が不足している状態である。

8.労働時間短縮に伴う教育や研究への影響を少なくするための対策について
1)職員の配置について必要な対策
医学教育支援センター等への医学教育の支援を行う教員や教務事務職員の増員、研究の準
備やサポートを行う研究支援スタッフの配置を希望する大学が多かった。また、医師のモチベー
ションを維持していくためステップアップなど、業績・功績に応じた評価システムの確立やサポー
トスタッフが不足しているため、安定的に配置できるようなスタッフの確保とその生涯教育の実
現が必要であるとの意見もあった。
2)設備及びインフラ環境の整備について
教育・研究のための設備等の整備については、多くの大学が不十分であると回答している。日
進月歩で医療技術が進む中、予算面等の問題から機器の老朽化に伴う修繕・更新・新規購入に
十分対応できておらず、結果として十分な教育、研究が行えているとは言えないとの意見が多
かった。
なお、設備の老朽化については、教育・研究設備等はもとより、医療機器等においても深刻な
状況である。国立大学病院長会議の調べによると、大学病院が保有する医療機器等の多くが耐
用年数を超過しており、価値残存率は年々低下している。大学病院は多くの医学生や臨床研修
医等の臨床教育の場であることから、教育研究に最新の設備が必要であるにも関わらず、多額
の財源を必要とするため設備の更新が遅々として進まない状況が続いており、教育研究に支障
が生じている。
また、講義室・実習室の IT 環境整備、バーチャルリアルティを活用する実践的な実習機器の開
発環境、デジタルテクノロジーを活用する遠隔診療実習の整備、DX を活用した医療実習環境の
整備の他、EDC(Electronic Data Capture)システムや、医療のビッグデータの利用を可能
とするシステムの導入、研究遂行に係る学内諸手続の電子化など、教育研究のデジタル化のため
の設備等の充実や更新が必要になってきている。一方、Wi-Fi 等の通信環境についてはが不十

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