○個別事項(その18)について 総ー2 (87 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00234.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 総会(第575回 12/22)《厚生労働》 |
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○ 通院精神療法に加えて公認心理師による心理的支援を導入した場合、患者の状態のさらなる改善が認
められ、より効果的な通院精神療法の実施に寄与した。
方法
○方法:精神科外来に通院中の患者で、公認心理師による心理的支援が必要と医師が判断し、通院精神療法に加えて心理的支援が実施
された群(心理的介入群:41例)と、心理的支援が必要と医師が判断したが患者の都合により通院精神療法のみ実施された群
(通常治療群:31例)について、支援の前後のCGI-S(臨床全般重症度)と、支援実施後のCGI-I(臨床全般改善度)を比較。
※公認心理師による心理的支援:精神疾患を持つ患者に対し、不安の軽減・解消、自己・疾病理解の促進、症状等の緩和・軽減、対処スキルの
向上、自己効力感回復等を目的とし、必要に応じて心理療法の理論や技法に基づくアプローチ等を組み合わせて実施
○診察回数:(通常治療群―平均20±7回)、(心理的介入群―平均21±5回)
○
CGI-S(臨床全般重症度)
○CGI-Sの分析結果
CGI-Sについて、通常治療群と心理的介入群(実験参加者間要
因)、治療介入前後(実験参加者内要因)の2要因混合分散分析
を行った結果、通常治療群*心理的介入群の交互作用が有意で
あった(F(1,70) =6.388,p=.003)(表1)。
1.
症状なし、正常
2.
正常と病的状態の境界の状態
3.
軽度の病的状態
4.
中等度の病的状態
変数名
5.
やや重度の病的状態
6.
重度な病的状態
治療群
介入前後
治療群*介入前後
7.
最も重度な病的状態
CGI-I(臨床全般改善度)
1.
著明改善
2.
中等度改善
3.
軽度改善
4.
不変
5.
やや悪化
6.
悪化
7.
重篤に悪化
平方平均
MS
70
4.900
70
9.972
70
2.639
平方和SS 自由度1 自由度2
4.900
9.972
2.639
1
1
1
F値
p値
4.318
36.382
9.628
.041*
.000**
.003**
▲表1 2要因分散分析の結果
*
点
3.81
下位検定を行った結果、介入
3.71
4.0
3.55
前の通常治療群と心理的介入群
2.90
3.0
のCGI-Sに有意差はなかった。
介入後のCGI-Sにおいて、通常
2.0
治療群と心理的介入群の間に有
意差が得られた(t(140)=3.234,1.0
p=.002)(図1)。
0.0
さらに効果量は1.084であり、
介入前CGI-S 介入後CGI-S
中~大であった。
通常治療群
心理的介入群
図1 介入前後における通常治療群と心理的介入群のCGI-Sの差▲
○CGI-Iの分析結果
t検定を行ったところ、通常
治療群と心理的介入群の間
に.05%水準で有意差が認
められた(t(69) =8.38 ,
p=.000)(図2)。効果
量は1.929であり、中~大
であった。
点
4.0
3.0
2.0
1.0
0.0
CGI-I
通常治療群
心理的介入群
▲図2 両群の介入後CGI-Iの差
出典:国立精神・神経医療研究セ
ンター
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