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資料3 指定難病に係る新規の疾病追加について情報提供のあった疾病(個票)(第55回指定難病検討委員会において検討する疾病) (89 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37546.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第54回 2/6)社会保障審議会 小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病検討委員会(第2回 2/6)(合同開催)《厚生労働省》
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<診断基準>
Definite と Probable を対象とする。
A.症状・臨床所見
1. 新生児黄疸の遷延、増強
2. 慢性溶血性貧血
3. 急性溶血発作: 薬剤、感染、ソラマメ摂取によって誘発され、貧血と黄疸が出現する
(注1) 約50%の症例で新生児黄疸が遷延して、しばしば交換輸血を必要とする。
(注2) 約50%の症例が学齢期前に慢性溶血性貧血を指摘される。成人例では脾腫、胆石症を指摘されるこ
とが多い。
(注3) 約65%の症例が急性溶血発作で発症する。
B.検査所見
1.溶血性貧血の診断基準(http://zoketsushogaihan.umin.jp/file/2022/Autoimmune_hemolytic_anemia.pdf)
を満たす。
2. 直接抗グロブリン試験が陰性で、PNH血球を検出しない。
3. 赤血球G6PD活性(IU/gHb)の施設基準値以下の低下を認める。
C.遺伝学的検査
1.溶血性貧血関連遺伝子検査により、G6PD遺伝子の病原性変異を同定する。
2.家族解析で既に同定されているG6PD遺伝子の病原性変異を確認する。
(注4)

本症の遺伝様式はX連鎖潜性であるが、X染色体のランダム不活性化によりヘテロ接合体の女性は
約10%でヘミ接合体男性と同様に溶血性貧血を発症する。

D.鑑別診断
赤血球膜異常症、不安定ヘモグロビン症、他の赤血球酵素異常症、先天性赤血球形成異常性貧血(CDA)
E.診断のカテゴリー
Definite1:A の 3 項目のうちの 1 項目以上+Bのすべてを満たし、D を除外したもの
Definite2:A の 3 項目のうちの 1 項目以上+C のうち1項目を満たし、D を除外したもの
Probable:A の 2 または 3+Cの1を満たし、D を除外したもの
Possible:C の1を満たし、D を除外したもの
<重症度分類>
以下の条件でいずれかを満たす症例を重症とする。
・血中ヘモグロビン値 8 g/ dL 以下の慢性溶血所見が持続する場合
・急性溶血発作により、全身管理の上で輸液、輸血など補充療法が必要な場合
・パルボウイルス B19 感染による無形成発作により、全身管理の上で輸血など補充療法が必要な場合

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