【資料1】薬剤耐性ワンヘルス動向調査報告書2022(たたき台) (117 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29073.html |
出典情報 | 薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会(第10回 11/21)《厚生労働省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
農林水産省は全国の獣医学生を対象に意識調査を行った。調査は 2021 年 4 月から 2022 年 3 月にかけてイ
ンターネットを通じたアンケート調査の形で実施し、8 大学 404 名(3 年生:183 名、4 年生:108 名、5 年
生:113 名)の学生から回答があった。
抗菌剤に関する質問(表 99)については、抗菌剤は「インフルエンザに効く」と答えた学生が全体の
10.4%であったのに対し、「細菌感染症に効く」と答えた学生が全体の 91.0%であった。学年が上がるにつれ
て正しい知識をもつ学生が増加する傾向にあり、獣医学教育の中で抗菌剤に関する一定の知識を習得してい
ることが推察された。
動物分野の薬剤耐性対策について知っていること(表 100)としては、「飼養衛生管理の徹底による感染
機会の低減が薬剤耐性対策に繋がること」や「動物分野と医療分野の連携」を選んだ学生の割合が高いかっ
たものの、半数以下であった。また、現場で薬剤耐性対策を実践する上で重要な知識である、ワクチン接種
や飼養衛生管理の徹底による「感染機会の低減が薬剤耐性対策に繋がること」や「二次選択薬」を知ってい
る学生は 29.0~42.1%に留まっていた。さらに、薬剤耐性対策アクションプランや家畜分野における薬剤耐
性モニタリング、リスク評価に基づくリスク管理措置の決定など、行政における薬剤耐性対策の取組を認知
している学生の割合は、全体の 2 割程度に留まった。
動物分野での薬剤耐性対策において獣医師は重要な役割を担うことから、獣医学生への抗菌剤の正しい知
識及び慎重使用に関する教育を引き続き継続していくことが重要である。
表 99 抗菌剤に関するイメージを選んでください(%)
3 年生
4 年生
5 年生
全体
(n=183)
(n=108)
(n=113)
(n=404)
風邪に効く
33.9
29.6
31.9
32.2
インフルエンザに効く
16.4
6.5
4.4
10.4
細菌感染症に効く
90.7
89.8
92.9
91.9
手術後の合併症予防に使われる
58.5
64.8
75.2
64.9
エサに混ぜる飼料添加物として使われる
45.9
33.3
42.4
41.6
野菜などに使う農薬に使われる
19.7
11.1
6.2
13.6
表 100 動物分野における薬剤耐性対策について知っていることを選んでください(%)
3 年生
4 年生
5 年生
全体
(n=183)
(n=257)
(n=29)
(n=394)
16.9
15.7
24.8
18.8
20.2
33.3
54.9
33.4
17.0
21.3
18.6
18.6
32.8
20.4
31.0
29.0
38.9
43.5
46.0
42.1
動物分野と医療分野の連携
39.9
50.9
46.0
44.6
リスク評価に基づくリスク管理措置の決定
18.6
25.9
21.2
21.3
知らない
24.0
15.7
10.6
18.1
薬剤耐性(AMR)対策アクションプランが策定さ
れ、実行されていること
第二次選択薬と呼ばれる抗菌薬があること
家畜分野における薬剤耐性モニタリング(JVARM)
について
ワクチン接種による感染機会の低減が薬剤耐性対策
に繋がること
飼養衛生管理の徹底による感染機会の低減が薬剤耐
性対策に繋がること
117