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【資料1】薬剤耐性ワンヘルス動向調査報告書2022(たたき台) (78 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29073.html
出典情報 薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会(第10回 11/21)《厚生労働省》
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2018 年から 2021 年に国内で野生動物 366 個体中 274 個体(75%)の糞便から分離した大腸菌
750 株(シカ 243 個体中 189 個体 517 株、ヌートリア 43 個体中 12 個体 33 株、ハクビシン 22 個体
中 22 個体 61 株、イノシシ 18 個体中 18 個体 54 株、タヌキ 8 個体中8個体 24 株、アナグマ 5 個体
中 5 個体 9 株、イタチ4個体中4個体 11 株、キツネ4個体中4個体 11 株、ヒメネズミ 4 個体中 4
個体 7 株、ニホンザル 3 個体中 3 個体 9 株、アライグマ 2 個体1個体 2 株、ノネコ 2 個体中 2 個体
6株、クマ 1 個体中 1 個体 3 株、テン 1 個体中1個体 3 株、の薬剤感受性試験を実施した。
薬剤耐性は、シカ(5.4%, 28/517)、ハクビシン(1.6%, 1/61)、イノシシ(7.4%, 4/54)、アナグマ
(11%, 1/9)、キツネ(9.1%, 1/11)、ニホンザル(11.1%, 1/9)、アライグマ(50%, 1/2)に認められた。キ
ツネ由来株で5薬剤、シカ由来株で 4 薬剤、ハクビシン、イノシシ、ニホンザル及びアライグマ由来
株で1薬剤に耐性を示した(表 XX)。全体ではテトラサイクリン(TC、5.4%)耐性が最も高く、そ
の他6薬剤に対する耐性が認められた。キツネで認められた CIP 耐性菌は、ABPC、TC、CP に耐性
を示す多剤耐性菌であった。
表 XX 2018 年から 2021 年に野生動物から分離した Escherichia coli の薬剤耐性率(%)
薬剤(BP)

シカ

ハクビ

イノ

シン

シシ

ヌー
トリ


タヌ

キツ

イタ

アナ







グマ

ヒメ
サル

ネズ


アラ

ノネ

クマ



テン

イグ


株数

517

61

54

33

24

11

11

9

9

7

6

3

3

2

耐性数

28

1

4

0

0

1

0

1

1

0

0

0

0

1

耐性率(%)

5.4%

1.6%

7.4%

0.0%

0.0%

9.1%

0.0%

11.1%

11.1%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

50.0%

ABPC(32)

0.4

1.6

0

0

0

9.1

0

0

0

0

0

0

0

0

CEZ(32)

0.2

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

CTX(4)

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

MEPM(2)

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

GM(16)

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

KM(64)

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

TC(16)

4.1

0

7.4

0

0

9.1

0

0

0

0

0

0

0

0

NA(16)

0

0

0

0

0

9.1

0

0

0

0

0

0

0

0

CPFX(2)

0

0

0

0

0

9.1

0

0

0

0

0

0

0

0

CL(4)

1.0

0

0

0

0

0

0

0

11.1

0

0

0

0

50

CP(32)

0

0

0

0

0

9.1

0

0

0

0

0

0

0

0

ST(76/4)

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

引用文献
Asai T, Usui M, Sugiyama M, Andoh M. A survey of antimicrobial-resistant Escherichia coli prevalence in wild mammals in
Japan using antimicrobial-containing media. J Vet Med Sci. (印刷中) 2022

抗菌薬含有 DHL 寒天培地を用いて、CTX 耐性大腸菌およびキノロン耐性大腸菌を分離した。セフ
ァロスポリン(CEZ、セファレキシンまたは CTX)含有培地で分離された CTX 耐性大腸菌は、366
検体中 5 個体(1.4%、14 株)から分離された。分離された動物はシカ 243 個体中2個体(0.8%、6
株)、アナグマ 6 個体中 1 個体(16.7%、2 株)、キツネ 4 個体中 1 個体(25%、3 株)およびアラ
イグマ 2 個体中 1 個体(50%、2 株)であった。キツネ由来 1 株が CMY-2βラクタマーゼ産生株で
あったが、その他は CTX-M 型 β ラクタマーゼ(CTX-M-27、CTX-M-55、CTX-M-1)産生株であっ
た。NA 含有培地ではキノロン耐性大腸菌が、366 検体中 17 検体(4.6%)から 35 株分離され、分離
された動物はシカ(10 頭, 4.1%)、ハクビシン(1 頭, 13.6%)、タヌキ(1 頭, 12.5%)、キツネ

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