【資料1】薬剤耐性ワンヘルス動向調査報告書2022(たたき台) (26 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29073.html |
出典情報 | 薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会(第10回 11/21)《厚生労働省》 |
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データ元:JANIS
グラム陽性菌での状況としては、黄色ブドウ球菌において MRSA の割合が 50%程度であり、近年
減少にあるものの、諸外国と比較すると未だに高い水準にある。また、その割合は、200 床未満の医
療機関の方が、200 床以上の医療機関よりも高い(表 10)。腸球菌属では、多くの国で VCM 耐性の
増加が問題となっているが、日本では、表 11、12 に示す通り Enterococcus faecalis では、0.05%未
満、Enterococcus faecium でも1.4%と海外に比較して比較的低い水準にある。しかし E. faecium
では 2021 年も VCM 耐性率が著しく増加し、一部の地域で VCM 耐性 E. faecium による広域な病院
内アウトブレイクが認められた。今後の地域での耐性率の変化を慎重に観察する必要がある。肺炎球
菌におけるペニシリンへの耐性率については、髄液検体(表 13)は、検査された検体の総数が 100
検体程度と少ないため、年により耐性率の数値にばらつきがあるが、概ね 40%前後で推移している。
髄液以外の検体(表 14)では1%未満、中間耐性率を足しても5%未満と、低い水準で推移してい
る。
ⅰ. Staphylococcus aureus
表 7 全 Staphylococcus aureus *耐性率の推移(%)
BP
2018
2019
2020
2021
PCG
0.25
75.4
(287,805)
75.1
(295,031)
74.3
(281,583)
73.3
(277,317)
MPIPC
4
47.8
(266,047)
47.7
(265,763)
47.5
(243,162)
46.0
(237,103)
CFX
8
46.1
(57,604)
46.0
(64,239)
46.1
(61,811)
45.2
(62,331)
CEZ
32
20.7
(360,772)
19.7
(366,803)
19.3
(339,052)
17.8
(334,737)
GM
16
30.4
(345,964)
28.9
(350,425)
27.5
(325,197)
26.1
(317,744)
EM
8
51.7
(325,918)
51.2
(329,090)
50.5
(302,105)
48.4
(297,317)
CLDM
4
22.0
(340,953)
20.4
(350,136)
18.9
(325,568)
17.3
(319,298)
MINO
16
12.2
(377,507)
10.5
(385,264)
9.7
(360,076)
8.9
(353,680)
VCM
16
0.0
(374,982)
0.0
(382,254)
0.0
(356,747)
0.0
(347,976)
TEIC
32
<0.05
(336,502)
<0.05
(340,855)
<0.05
(314,742)
<0.05
(308,176)
LVFX
4
50.4
(358,941)
51.7
(368,676)
52.3
(344,943)
51.3
(339,292)
LZD
8
<0.05
(286,366)
<0.05
(294,735)
<0.05
(276,069)
<0.05
(268,079)
DAP
2
0.3
(72,401)
0.3
(98,366)
0.3
(108,416)
0.3
(116,811)
BP の単位は µg/ml。括弧内は薬剤感受性試験を実施した菌株数。
*2018 年から集計を開始した。-:調査を実施していない区分。
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