【資料1】薬剤耐性ワンヘルス動向調査報告書2022(たたき台) (64 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29073.html |
出典情報 | 薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会(第10回 11/21)《厚生労働省》 |
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鶏由来株について 2012 年から 2017 年に 12 薬剤、2018 年以降は更に MEPM を加えた 13 薬剤を
対象に調査を行った。2020 年は、TC に対して 70%、KM に対し 60%、SM 及び ST に対して 40%を
超える耐性が認められた。一方、ABPC 及び CEZ に対する耐性率は 2%未満で、CP 及びゲンタマイ
シン(GM)に対する耐性は認められなかった。ヒトの医療で重要な CTX 及び CPFX に対する耐性率
は 1%未満で、CL 及び MEPM に対する耐性率は 0.0%であった。
なお、2015-2020 年度に分離された食鳥処理場由来のサルモネラの血清型は、S.
Schwarzengrund、S. Infantis、S. Typhimurium が多かった。サルモネラ血清型について食鳥処理場
由来と食品由来及びヒト由来(薬剤耐性ワンヘルス動向調査報告書 2021:表 19 引用)の比較(表
58、図 1)では食鳥処理場由来のサルモネラの血清型は、食品由来のサルモネラと同じ傾向が認めら
れ、食鳥処理場由来で分離された上位 2 血清型は食品と同じであり、全体においてそれぞれ 89%及
び 72%を占め、関連性があることが示唆された。一方、ヒト由来株の血清型は食鳥処理場及び食品
由来に比べて多様で、食鳥処理場由来の上位 2 血清型の占める割合は 15%であり、ヒト由来のサル
モネラは鶏又はその食品を介したもの以外の多様な原因がある可能性が示唆された。また、食鳥処理
場由来の大半を占める上位2血清型の S. Schwarzengrund、S. Infantis について耐性率を比較した結
果(表 59、図 2)(薬剤耐性ワンヘルス動向調査報告書 2021:表 29 引用)S. Infantis の KM、SM
及び TC、S. Schwarzengrund の KM 及び TC の耐性率は食品由来株と食鳥処理場由来で類似性が認
められるものの、ヒト由来株の耐性率とは傾向が異なることからも、ヒト由来のこれらの血清型につ
いては食鳥及びその食品以外にも由来している可能性が示唆された。
表 56 食鳥処理場由来の Salmonella spp.の耐性率の推移(%)
薬剤
BP
動物
2012年
2013年
2014年
2015年
2016年
2017年
2018年
2019年
鶏
31.9
22.9
17.2
13.0
13.5
8.0
6.8
5.6
1.8
鶏
7.4
5.9
3.1
1.6
7.7
2.5
3.4
3.7
1.8
4*
鶏
7.4
5.1
2.3
1.6
1.9
1.8
2.6
1.9
0.9
MEPM
4*
鶏
-
-
-
-
-
-
0.0
0.0
0.0
SM
32
鶏
77.7
84.7
85.9
76.4
77.9
60.7
77.8
33.6
48.6
GM
16*
鶏
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
KM
64*
鶏
31.9
42.4
57.8
69.1
72.1
73.2
66.7
75.7
68.8
TC
16*
鶏
74.5
82.2
85.2
83.7
82.7
77.7
77.8
69.2
73.4
32*
鶏
0.0
0.8
1.6
1.6
0.0
0.9
1.7
0.9
0.0
鶏
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.9
1.9
0.0
鶏
29.8
19.5
17.2
15.4
12.5
17.0
18.8
8.4
11.9
鶏
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.9
0.9
0.9
鶏
31.9
48.3
51.6
57.7
56.7
55.4
53.0
52.3
45.9
鶏
94
118
128
123
104
112
117
107
109.0
ABPC
32*
32(2016年
CEZ
より8*)
CTX
CP
CL
NA
CPFX
ST
16(2016年
より4*)
32*
4(2016年
より1*)
76/4*
検査株数
種
BP の単位は µg/ml。 *CLSI に規定された BP。
64
2020年