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【資料1】薬剤耐性ワンヘルス動向調査報告書2022(たたき台) (69 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29073.html
出典情報 薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会(第10回 11/21)《厚生労働省》
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③ 愛玩動物
データ元:動物由来薬剤耐性菌モニタリング(JVARM)
AMR アクションプランのモニタリング強化の一環として、2017 年度に疾病にり患した犬及び猫由
来の薬剤耐性モニタリングを開始したが、健康動物由来とは異なり、疾病にり患した動物由来細菌の
薬剤耐性の調査では、抗菌剤による治療の影響や疾病の発生状況の影響を受ける可能性があることか
ら、愛玩動物についても家畜と同様に健康動物の薬剤耐性の動向をベースラインの情報として把握す
ることが重要と考えられる。そのため、疾病にり患した動物の調査を継続するとともに、健康な犬猫
を対象とした調査を 2018 年より開始した。
薬剤感受性試験には、CLSI に準拠した微量液体希釈法を用い、収集した各種菌株の抗菌剤の MIC
値を測定した。なお、BP は、CLSI で規定されている薬剤についてはその値を採用し、CLSI で規定
されていない薬剤については、EUCAST で規定されている値又は微生物学的 BP(二峰性を示す MIC
分布の中間点)を採用した。
イ.疾病にり患した犬及び猫由来細菌
疾病にり患した犬猫からの菌株の収集にあたっては、全国を北海道・東北、関東、中部、近畿、中
国・四国、九州・沖縄の 6 つのブロックに分け、動物診療施設(小動物・その他)の開設届出数に基
づいて菌株数を割り当て、小動物の臨床検査機関より収集した。
検体は Escherichia coli 及び Klebsiella spp.は尿及び生殖器、コアグラーゼ陽性 Staphylococcus
spp.は尿及び皮膚、Enterococcus spp.は尿及び耳から採材されたものとした。
ⅰ. Escherichia coli
2021 年も、これまでと同様に ABPC 及び NA に対する耐性率が 54.4~59.4%と高かった。一方、
GM、KM、CP 及び犬由来株の ST に対する耐性率は 20%未満であった。ヒトの医療で重要な抗菌剤
については、犬及び猫由来株でそれぞれ CTX に対しては 27.8%及び 29.4%、CPFX に対しては
40.6%及び 41.2%、CL に対しては 0.0%及び 0.6%の耐性率であり、MEPM に対する耐性率はいずれ
も 0.0%であった。

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