物資（準備期）

第 12 章 物資
第１節 準備期
（１）目的
感染症対策物資等は、有事に、検疫、医療、検査等を円滑に実施するために
欠かせないものである。そのため、国及び地方公共団体等は、感染症対策物資
等の備蓄の推進等 233の必要な準備を適切に行うことにより、有事に必要な感
染症対策物資等が確保できるようにする。
（２）所要の対応
1-1. 体制の整備
① 国は、有事に行う感染症対策物資等の需給状況の把握、緊急承認制度等
の活用、関係する事業者等に対する生産や輸入の要請・指示、出荷調整の
要請、売渡し、貸付け、輸送、保管の指示等を行うために必要な体制を整
備する。また、国は、需給状況の把握、供給の安定化、生産等の要請等を
円滑に行うため、都道府県及び関係機関との連絡や情報共有の体制を整備
する。（厚生労働省、関係省庁）
② 国は、導入を支援した感染症対策物資等の生産設備について、今後の新
型インフルエンザ等の発生時に活用できるよう調整する。（経済産業省）
1-2. 感染症対策物資等の備蓄等 234
① 国、都道府県、市町村及び指定（地方）公共機関は、政府行動計画、都
道府県行動計画、市町村行動計画又は業務計画に基づき、その所掌事務又
は業務に係る新型インフルエンザ等対策の実施に必要な感染症対策物資
等を備蓄等するとともに、定期的に備蓄状況等を確認する 235。
なお、上記の備蓄については、災害対策基本法（昭和 36 年法律第 223
号）第 49 条の規定による物資及び資材の備蓄と相互に兼ねることができ
る 236。（厚生労働省、その他全省庁）
② 国は、システム等を利用して、定期的に都道府県における感染症対策物
資等の備蓄状況の確認を行うとともに、都道府県に対し、予防計画に定め
る個人防護具の備蓄の推進及び維持を確実に実施するよう要請するほか、
必要な支援・助言等を行う。（厚生労働省）
③ 国は、個人防護具について必要となる備蓄品目や備蓄水準を定め、都道

233 備蓄等に当たっては使用推奨期限等に留意すること。
234 ワクチン、治療薬及び検査物資の備蓄については、それぞれの対策項目の章の記載を参照。
235 特措法第 10 条
236 特措法第 11 条

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