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06 参考資料1ー1_新型インフルエンザ等対策政府行動計画(令和6年7月2日) (52 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_43169.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 研究開発及び生産・流通部会(第35回 9/2)《厚生労働省》
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政府行動計画の実効性を確保するための取組等

第3章 政府行動計画の実効性を確保するための取組等
第1節 国立健康危機管理研究機構(JIHS)の果たす役割
次の感染症危機への備えをより万全にしていく中で、重要な役割を担うのが、
JIHS である。JIHS は科学的知見を統括庁及び厚生労働省に報告することが法
律上も規定48されているが、新型インフルエンザ等対策において JIHS には以
下の(1)から(5)までの役割が期待される。
(1)地方衛生研究所等や諸外国とのネットワークを活用した情報収集に基づ
くリスク評価
新型インフルエンザ等対策の基礎となるのは、当該新型インフルエンザ等の
特徴や病原体の性状(病原性、感染性、薬剤感受性等)等を把握し、それに基
づくリスク評価を行うことである。
新興感染症等は未知の部分も多く、必ずしも十分な科学的知見が発生当初か
ら得られるとは限らず、一定の不確実性を伴うものである。対策を進める中で
徐々にその性状等が明らかになってくる等、暫定的な仮説を検証しながら対策
を講じていかざるを得ない、「作動中の科学」としての側面を有していること
に留意する必要がある。
その上で、新型インフルエンザ等対策の基礎となるリスク評価を的確に行う
ことが重要である。そのためには、平時から情報収集・分析やリスク評価を行
うための体制を構築し運用することが不可欠である。
こうした体制の構築のため、感染症インテリジェンスにおけるハブとしての
役割を担う JIHS を中心に、サーベイランスや情報収集・分析の体制の強化、
諸外国の研究機関等や医療機関、大学等に加え、地方衛生研究所等の地方公共
団体との協働や連携により、感染症情報のネットワークを更に密なものとし、
初発事例の探知能力の向上やリスク評価能力の向上に努めることが期待され
る。
(2)科学的知見の迅速な提供、対策の助言と分かりやすい情報提供・共有
科学的知見の迅速な提供や科学的根拠に基づいた対策の助言の場面でも、
JIHS には、重要な役割が期待される。
特に新型インフルエンザ等の発生初期には、事例の集積を通じ、病原体の性
状や感染経路等を分析し、リスク評価に基づき、新型インフルエンザ等対策の
内容の検討、症例定義や効果的な検査方法等につなげることは重要な役割であ
る。新型インフルエンザ等対策を進めていく中で状況の変化も含めてリスク評

48 国立健康危機管理研究機構法第 23 条第1項第5号及び第2項

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