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切れ目のないポリファーマシー対策を提供するための薬物療法情報提供書作成ガイド (58 ページ)

公開元URL https://www.ncgg.go.jp/hospital/kenshu/news/20250331.html
出典情報 切れ目のないポリファーマシー対策を提供するための薬物療法情報提供書作成ガイド(3/31)《国立長寿医療研究センター》
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切れ目のないポリファーマシー対策を提供するための
薬物療法情報提供書作成ガイド

嚥下機能障害では、機能にあった食形態調整が行われるが、通常、嚥下に配慮した食事は
水分を多く含むため、容量に対する栄養量は低くなる。嚥下機能障害が薬物に起因している
場合、薬物の見直しで嚥下機能の改善が見込める場合は、積極的に薬物見直しが行われるべ
きである。
9.4.3 期待すること
情報共有を円滑にするため、表 1 に示す例のような資料があると管理栄養士にとって有
用である。さらに、表 2 のような「よく処方される薬物とその副作用」といった表を作成
し、それを共通情報として連携施設の栄養管理部へ提供するのもまた有意義である。
表2. 低栄養の要因を引き起こす可能性のある薬剤を施
表2. 低栄養の要因を引き起こす可能性のある薬剤を施
表1. 低栄養の要因を引き起こす可能性のある薬剤の使用に関する情報提供の例
表1. 低栄養の要因を引き起こす可能性のある薬剤の使用に関する情報提供の例
設単位で情報提供する場合の一覧の例
設単位で情報提供する場合の一覧の例

表 2.よく処方される薬物と副作用

表 1.低栄養を引き起こす可能性のある薬物

カルテID: XXXXXXX

氏名:
XXXXXXXXXX
様 年齢:
歳 性別: XX
カルテID:
XXXXXXX
氏名:XXXXXXXXXXXX


年齢: XX 歳

性別: XX

分類

以下の副作用を示す薬剤を使用中のため栄養状態にご注意ください
以下の副作用を示す薬剤を使用中のため栄養状態にご注意ください
□ 食欲不振・嘔気・嘔吐□ 食欲不振・嘔気・嘔吐
(薬剤名:

(薬剤名:)



□ 便秘

□ 便秘(薬剤名:

(薬剤名:)



□ 下痢

□ 下痢(薬剤名:

(薬剤名:)



(薬剤名:
□ 口腔乾燥


(薬剤名:



□ 口内炎・潰瘍・びらん
(薬剤名:
□ 口内炎・潰瘍・びらん


(薬剤名:



□ 嚥下機能低下


(薬剤名:

(薬剤名:

□ 口腔乾燥

(薬剤名:
□ 嚥下機能低下

(薬剤名:
□ その他(

□ その他(



非ステロイド性抗炎症薬
(NSAIDs)

食欲
薬剤(一般名)
分類 不振

口腔 嚥下機能食欲
便秘 薬剤(一般名)
乾燥
低下 不振





XXXXXXXX



XXXXXXXX



XXXXXXXX



XXXXXXXX



XXXXXXXX



XXXXXXXX




XXXXXXXX


XXXXXXXX





XXXXXXXX





非ステロイド性抗炎症薬
XXXXXXXX

(NSAIDs)
XXXXXXXX



XXXXXXXX
XXXXXXXX





XXXXXXXX
抗精神病薬
XXXXXXXX








XXXXXXXX



制吐薬

口腔
乾燥

XXXXXXXX

XXXXXXXX

抗精神病薬

便秘

XXXXXXXX
XXXXXXXX
制吐薬

XXXXXXXX


XXXXXXXX
XXXXXXXX







XXXXXXXX

のような疾患に処方されやすいか、どのような機序で副作用が生じるかなどを取り上げた
勉強会が開かれれば、薬物名を丸暗記せずとも、怪しい薬物をざっくりイメージすることが
できるようになる。患者の疾患情報や投薬リストを見て、「もしかして」と思えば、薬物と
副作用リストを確認することができるし、現在は症状を生じていなくとも今後注意が必要
として、症例をチェックしておくことができる。認知症の高齢者などでは、自分の症状を具
体的に表現できないことも多く、医療スタッフ側が注意深く観察しておかなければならな
いことも多い。症状の発生を管理栄養士が発見するケースもあろう。このように他職種に向
けた情報提供によりポリファーマシーに対する認知が進めば、自然と多職種連携が生じて
いく。
文献
Cederholm T, Jensen GL, Correia M, et al. GLIM criteria for the diagnosis of malnutrition A consensus report from the global clinical nutrition community. Clinical nutrition. 38(1):19,2019
2) 野原 幹、睡眠歯科の視点で行うポリファーマシー対策、睡眠口腔医学、7(1):2-7、2020

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薬物に関する勉強会の開催も重要である。具体的に生じる副作用についてはもちろん、ど

1)

嚥下機能
低下