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切れ目のないポリファーマシー対策を提供するための薬物療法情報提供書作成ガイド (7 ページ)
出典
公開元URL | https://www.ncgg.go.jp/hospital/kenshu/news/20250331.html |
出典情報 | 切れ目のないポリファーマシー対策を提供するための薬物療法情報提供書作成ガイド(3/31)《国立長寿医療研究センター》 |
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2 『薬物療法情報提供書』作成時の留意事項
薬物療法情報提供書の作成において、患者の安全と治療の継続性を支えるために、正確で
必要な情報を漏れなく記載することが求められる。しかし、薬剤師が単独ですべての情報を
把握し、評価するのは現実的ではない。そのため、多職種からの情報収集と連携が不可欠で
2
に、医師・歯科医師、看護師、管理栄養士、リハビリテーション専門職(理学療法士、作業
2
療法士、言語聴覚士)、医療ソーシャルワーカー(MSW)などからの情報を集約することが
重要となる。
薬物療法情報提供書の作成では、薬剤師のみが閲覧する文書ではなく、多職種で共有する
ことを前提に作成を行っていただきたい。高度急性期、急性期、回復期、慢性期の各フェー
ズに応じて、記載内容や重点を変化させる必要があり、詳細は 8.療養環境移行時の注意点
を参照していただきたい。高度急性期では急変リスクを考慮した迅速な対応が重視され、急
性期では治療の安定化に向けた処方調整が重要になる。一方、回復期ではリハビリテーショ
ンと並行して服薬管理を見直し、慢性期や在宅医療に移行する場合には、服薬支援体制や家
族のサポートが求められる。薬物療法情報提供書には、これらの移行フェーズごとの処方変
更の要点を明確に記載し、次の担当者がスムーズに治療を引き継げるよう心がけていただ
きたい。また、入院中に中止した薬物の再開が必要かどうか、あるいは新たに開始した薬の
中止を検討するかなど、明確に示すことが重要である。
薬物療法情報提供書では、①〜⑩の内容を評価し、記載する。詳しい内容は各章を参照し
ていただきたい。また、薬物療法情報提供書は、詳細版も作成しており、提供内容が多い場
合には詳細版を使用していただきたい。
薬物療法情報回答書は、主に薬物療法情報提供書を受け取った薬剤師が記載を行い、なる
べく早い時期に返信することが望ましい。
以下に作成の進め方(図 1)、薬物療法情報提供書(表 1)、回答書(表 2)を示す。
①患者基本情報の収集
②〜⑦ 多職種からの情報を
適宜参照
⑧退院時の服薬管理に
関 す る確 認
必要に応じて「おくすり問診票」などを利用して情報収集
高 齢 者 総 合 機 能 評 価 に よ る ポ リ フ ァ ー マシ ー に 関 連 し た問 題 点 の 評 価
必要に応じて
⑨処方変更点とそ の要点の記載
⑨未介入でかつ介入が
必要な点の記載
⑩療養環境移行時の注意点
薬物療法情報提供書の作成(薬剤師)
情報提供(電子媒体を中心に)
主 に 薬 剤 師 、 医 師 ・ 歯 科 医 師 へ 情 報 提 供 、 適 宜 多 職 種 で共 有
薬物療法情報回答書を作成し退院後の変化等の情報共有
図 1 薬物療法情報提供書作成の進め方
- 2 -
『療
薬法
物情
療報
法提
情供
報書
提』
供作
書成
』時
作の
成留
時意
の事
留項
意事項
『薬物
あり、高齢者総合機能評価(Comprehensive Geriatric Assessment:CGA)の考え方をもと
薬物療法情報提供書の作成において、患者の安全と治療の継続性を支えるために、正確で
必要な情報を漏れなく記載することが求められる。しかし、薬剤師が単独ですべての情報を
把握し、評価するのは現実的ではない。そのため、多職種からの情報収集と連携が不可欠で
2
に、医師・歯科医師、看護師、管理栄養士、リハビリテーション専門職(理学療法士、作業
2
療法士、言語聴覚士)、医療ソーシャルワーカー(MSW)などからの情報を集約することが
重要となる。
薬物療法情報提供書の作成では、薬剤師のみが閲覧する文書ではなく、多職種で共有する
ことを前提に作成を行っていただきたい。高度急性期、急性期、回復期、慢性期の各フェー
ズに応じて、記載内容や重点を変化させる必要があり、詳細は 8.療養環境移行時の注意点
を参照していただきたい。高度急性期では急変リスクを考慮した迅速な対応が重視され、急
性期では治療の安定化に向けた処方調整が重要になる。一方、回復期ではリハビリテーショ
ンと並行して服薬管理を見直し、慢性期や在宅医療に移行する場合には、服薬支援体制や家
族のサポートが求められる。薬物療法情報提供書には、これらの移行フェーズごとの処方変
更の要点を明確に記載し、次の担当者がスムーズに治療を引き継げるよう心がけていただ
きたい。また、入院中に中止した薬物の再開が必要かどうか、あるいは新たに開始した薬の
中止を検討するかなど、明確に示すことが重要である。
薬物療法情報提供書では、①〜⑩の内容を評価し、記載する。詳しい内容は各章を参照し
ていただきたい。また、薬物療法情報提供書は、詳細版も作成しており、提供内容が多い場
合には詳細版を使用していただきたい。
薬物療法情報回答書は、主に薬物療法情報提供書を受け取った薬剤師が記載を行い、なる
べく早い時期に返信することが望ましい。
以下に作成の進め方(図 1)、薬物療法情報提供書(表 1)、回答書(表 2)を示す。
①患者基本情報の収集
②〜⑦ 多職種からの情報を
適宜参照
⑧退院時の服薬管理に
関 す る確 認
必要に応じて「おくすり問診票」などを利用して情報収集
高 齢 者 総 合 機 能 評 価 に よ る ポ リ フ ァ ー マシ ー に 関 連 し た問 題 点 の 評 価
必要に応じて
⑨処方変更点とそ の要点の記載
⑨未介入でかつ介入が
必要な点の記載
⑩療養環境移行時の注意点
薬物療法情報提供書の作成(薬剤師)
情報提供(電子媒体を中心に)
主 に 薬 剤 師 、 医 師 ・ 歯 科 医 師 へ 情 報 提 供 、 適 宜 多 職 種 で共 有
薬物療法情報回答書を作成し退院後の変化等の情報共有
図 1 薬物療法情報提供書作成の進め方
- 2 -
『療
薬法
物情
療報
法提
情供
報書
提』
供作
書成
』時
作の
成留
時意
の事
留項
意事項
『薬物
あり、高齢者総合機能評価(Comprehensive Geriatric Assessment:CGA)の考え方をもと