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資料1-3 ニフェジピン 調査結果報告書及び添付文書 (5 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29305.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和4年度第19回 11/22)《厚生労働省》 |
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非臨床試験でリスク増加の可能性が示唆されている四肢異常について関連事象の報告は
なかった。その他先天異常に関連するものとして、心房中隔欠損症 2 件、筋強直性ジストロ
フィー、心中隔欠損、先天性嚢胞性腎疾患、先天性肺動脈弁狭窄症及び大動脈縮窄各 1 件が
報告されているが、いずれも薬剤が投与された原疾患等の影響も考えられた。
また、胎児死亡関連事象として後期流産 1 件、胎児死亡 7 件及び死産 1 件の計 9 件が報
告されている。このうち、追加情報により胎児死亡 1 件は報告者(文献著者)より因果関係
が否定されており、胎児死亡 1 件は報告者(医師)より因果関係は「関係ないらしい」とさ
れ、他の 7 件は報告者(医師又は文献著者)による因果関係は報告されていない。いずれも
薬剤が投与された原疾患等の影響も考えられた。
V.
WG 報告書及び「IV. 機構における調査」を踏まえた機構の判断
WG 報告書、上記の「IV. 機構における調査」の結果及び本薬の医療上のニーズを踏まえ、
機構は、以下の点から、本薬の添付文書の禁忌から「妊婦(妊娠 20 週未満)又は妊娠して
いる可能性のある婦人」を削除し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合には
本薬を妊婦又は妊娠している可能性のある女性に投与することは可能と判断した。
本邦の高血圧治療ガイドラインにおいて、Ca 拮抗薬はアンジオテンシン受容体拮抗薬、
アンジオテンシン変換酵素Ⅱ阻害薬、利尿薬とともに、積極的適応のない場合の高血圧
に対して投与すべき降圧薬(第一選択薬)の一つとされていること(WG 報告書「2. 背
景」参照)
。
国内外のガイドラインにおいて、本薬は妊娠初期を含め妊娠中の降圧薬の第一選択薬
又は第二選択薬として推奨されていること(WG 報告書「6. 国内外のガイドライン」参
照)。
臨床使用に関する公表文献において、妊娠初期における Ca 拮抗薬の使用による上部消
化管奇形、妊娠初期の使用であるかは不明であるが本薬の使用による頭蓋顔面奇形又
は右心系の狭窄・閉塞病変のリスク増加が認められたとの報告がある。一方で、妊娠初
期の使用であるかは不明であるが、本薬の使用により上部消化管奇形の一つである食
道閉塞のリスク増加は認められなかったとの報告、妊娠初期の Ca 拮抗薬(6 報のうち
3 報は本薬を含むことを記載)の使用による先天異常のリスク増加は認められなかった
との複数の報告があることも踏まえると、妊娠初期における本薬の使用により先天異
常のリスクが増加するか否かについて、一致した見解が得られていないこと(WG 報告
書「5. 臨床使用に関する報告」及び本報告書「IV-2-1. 公表文献」参照)
。
海外添付文書(米国、英国、カナダ、オーストラリア)について、カナダ及びオースト
ラリアでは非臨床試験で催奇形性が認められていることから禁忌とされている一方で、
米国と英国では禁忌とされておらずベネフィットとリスクを勘案して使用することが
可能とされており、妊婦に対する禁忌要否は一致していないこと(WG 報告書「3. 海外
添付文書における記載状況」参照)
。
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なかった。その他先天異常に関連するものとして、心房中隔欠損症 2 件、筋強直性ジストロ
フィー、心中隔欠損、先天性嚢胞性腎疾患、先天性肺動脈弁狭窄症及び大動脈縮窄各 1 件が
報告されているが、いずれも薬剤が投与された原疾患等の影響も考えられた。
また、胎児死亡関連事象として後期流産 1 件、胎児死亡 7 件及び死産 1 件の計 9 件が報
告されている。このうち、追加情報により胎児死亡 1 件は報告者(文献著者)より因果関係
が否定されており、胎児死亡 1 件は報告者(医師)より因果関係は「関係ないらしい」とさ
れ、他の 7 件は報告者(医師又は文献著者)による因果関係は報告されていない。いずれも
薬剤が投与された原疾患等の影響も考えられた。
V.
WG 報告書及び「IV. 機構における調査」を踏まえた機構の判断
WG 報告書、上記の「IV. 機構における調査」の結果及び本薬の医療上のニーズを踏まえ、
機構は、以下の点から、本薬の添付文書の禁忌から「妊婦(妊娠 20 週未満)又は妊娠して
いる可能性のある婦人」を削除し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合には
本薬を妊婦又は妊娠している可能性のある女性に投与することは可能と判断した。
本邦の高血圧治療ガイドラインにおいて、Ca 拮抗薬はアンジオテンシン受容体拮抗薬、
アンジオテンシン変換酵素Ⅱ阻害薬、利尿薬とともに、積極的適応のない場合の高血圧
に対して投与すべき降圧薬(第一選択薬)の一つとされていること(WG 報告書「2. 背
景」参照)
。
国内外のガイドラインにおいて、本薬は妊娠初期を含め妊娠中の降圧薬の第一選択薬
又は第二選択薬として推奨されていること(WG 報告書「6. 国内外のガイドライン」参
照)。
臨床使用に関する公表文献において、妊娠初期における Ca 拮抗薬の使用による上部消
化管奇形、妊娠初期の使用であるかは不明であるが本薬の使用による頭蓋顔面奇形又
は右心系の狭窄・閉塞病変のリスク増加が認められたとの報告がある。一方で、妊娠初
期の使用であるかは不明であるが、本薬の使用により上部消化管奇形の一つである食
道閉塞のリスク増加は認められなかったとの報告、妊娠初期の Ca 拮抗薬(6 報のうち
3 報は本薬を含むことを記載)の使用による先天異常のリスク増加は認められなかった
との複数の報告があることも踏まえると、妊娠初期における本薬の使用により先天異
常のリスクが増加するか否かについて、一致した見解が得られていないこと(WG 報告
書「5. 臨床使用に関する報告」及び本報告書「IV-2-1. 公表文献」参照)
。
海外添付文書(米国、英国、カナダ、オーストラリア)について、カナダ及びオースト
ラリアでは非臨床試験で催奇形性が認められていることから禁忌とされている一方で、
米国と英国では禁忌とされておらずベネフィットとリスクを勘案して使用することが
可能とされており、妊婦に対する禁忌要否は一致していないこと(WG 報告書「3. 海外
添付文書における記載状況」参照)
。
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