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資料1-3 ニフェジピン 調査結果報告書及び添付文書 (63 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29305.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和4年度第19回 11/22)《厚生労働省》
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⃝軽・中等症本態性高血圧症患者27例に 1 回20〜40mgを 1 日 1
回経口投与した場合,血圧日内変動のパラメータである血
圧の日内較差及び標準偏差に影響を及ぼすことなく,24時
間にわたり有意な降圧が持続する13).
2.心・全身血行動態に及ぼす作用
麻酔開胸犬に5μg/kgを静脈内投与した実験では,投与 3 分後
には平均血圧が著明に低下し,左室最大駆出速度の上昇を伴
う心拍出量の増加と全末梢血管抵抗の減少がみられる.左室
外部仕事及び心拍数は変化せず,また容量血管には有意の影
響は認められない14).
3.冠循環に及ぼす作用
⃝麻酔開胸犬に静脈内投与した実験では,総冠血流量を増加
させる有効量は1〜5μg/kgで,3μg/kgの場合,総冠血流量は
ほぼ100%増加する.また300μg/kgを経口投与した場合,総
冠血流量は投与10分後から増加しはじめ,作用は 2 時間以
上持続する15).
⃝正常成犬に 1 日60mgを 4 〜 5 ヵ月間あらかじめ毎日経口投与
した実験では,左冠動脈前下行枝の結紮 1 週間後における
摘出心の冠動脈造影から冠動脈間吻合の数,口径の大きさ
ともに有意に発達する16).
4.心筋エネルギー代謝及び酸素消費量に及ぼす作用
⃝麻酔開胸犬に1,3,10μg/kgを静脈内投与した実験では,心
拍数はほとんど変化せず,平均動脈圧はそれぞれ10,20,31
%低下し,同時に心筋酸素消費量は8,20,30%減少する17).
⃝家兎に2mg/kgを 1 日 2 回, 4 〜 5 日間あらかじめ皮下投与した
後の摘出心では,左冠動脈結紮による90分間の虚血時及び
虚血後30分間の再灌流時にみられる酸化的リン酸化能の低
下と心筋細胞ミトコンドリア内のCa含量の増加が抑制され
る.また同時に心筋細胞内の高エネルギーリン酸化合物
(ATP,CP)
が保持される18).
5.血管・臓器に及ぼす作用
⃝高血圧自然発症ラット
(生後 4 週齢)に 1 日50〜150mg/kgを
5 ヵ月間経口投与した実験では大動脈及び腸間膜動脈壁の
Caの異常蓄積
(Mönckeberg型動脈硬化症)は有意に抑制さ
れる19).
⃝Dahl食塩感受性高血圧ラットに 8 %NaClを負荷し,ニフェ
ジピン300ppmを 6 週間経口投与した実験では,心臓の肥大
及び心,腎,腸間膜の動脈における内膜の肥厚や類線維壊
死の発生を抑制するとともに修復する20).
6.その他の作用
⃝血小板
麻酔犬に 1 分間当り4μg/kgを静脈内に持続投与した実験で
は,両側大腿動脈に挿入したポリテトラフルオロエチレン
人工血管での111In標識自家血小板の沈着及び血小板沈着総
数は有意に低下する21).
⃝房室伝導
麻酔開胸犬に総冠血流量を100%増加する用量の3μg/kgか
ら10μg/kgを静脈内投与した実験では,in situ心臓の房室伝
導は抑制されずむしろ軽度促進する.30μg/kgまで増量する
と房室伝導時間と房室伝導系の機能不応期はともに延長す
るが,それぞれ約20,30ミリ秒の延長にとどまり,何ら障
害を及ぼさない22).

■ 有効成分に関する理化学的知見
構造式:



状:本品は黄色の結晶性の粉末で,におい及び味はない.
本品はアセトン又はジクロロメタンに溶けやすく,メ
タノール,エタノール
(95)又は酢酸
(100)にやや溶け
にくく,ジエチルエーテルに溶けにくく,水にほとん
ど溶けない.
本品は光によって変化する.

■包



錠 剤
10mg PTP包装 100錠
(10錠×10)
,500錠
(10錠×50)
20mg PTP包装 100錠
(10錠×10)
,500錠
(10錠×50)

700錠
(14錠×50)
バラ包装 500錠
40mg PTP包装 100錠
(10錠×10)
,500錠
(10錠×50)

700錠
(14錠×50)
バラ包装 500錠

■ 主要文献
1)
中道

昇他:薬理と治療, 23
(Suppl. 2)
,7
(1995)

* 2)梶川麻里子他:バイエル薬品社内資料[40mg 1 日 1 回投与で
効果不十分な高血圧症患者を対象とした臨床薬理試験]
(2009)
3)
島本和明他:薬理と治療, 23
(Suppl. 2)
, 173
(1995)
4)
Duhm, B. et al.:Arzneim .-Forsch ./Drug Res ., 22(1)
, 42
(1972)
5)
Duhm, B. et al.:バイエル薬品社内資料
[ラットにおける乳
汁排泄]
(1971)
6)
石井當男他:薬理と治療, 25
(7),121
(1997)
* 7)Paulson, D.:バイエル薬品社内資料[40mg 1 日 1 回投与で効
果不十分な高血圧症患者を対象とした二重盲検比較試験]
(2012)
* 8)Paulson, D.:バイエル薬品社内資料[二重盲検比較試験から
継続の長期継続投与試験]
(2012)
* 9)Paulson, D.:バイエル薬品社内資料[長期併用投与試験]
(2012)
10)
加藤和三他:薬理と治療, 25
(7)
, 195
(1997)
11)
加藤和三他:薬理と治療, 25
(7)
, 227
(1997)
12)
石井當男他:薬理と治療, 25
(7)
, 69
(1997)
13)
石井當男他:薬理と治療, 25
(7)
, 81
(1997)
14)
Hayase, S. et al.:Jpn . Circulation J., 35(8)
, 903
(1971)
15)
橋本虎六他:心臓, 3
(11)
, 1294
(1971)
16)
Kanazawa, T. et al.:Arzneim .-Forsch ./Drug Res ., 24(9),
1267
(1974)
17)
Vater, W. :In Proceedings, 2nd International Adalat ®
Symposium , p.77(1975)
18)
Nayler, W. G. et al.:Am . J. Cardiol., 46, 242
(1980)
19)
Fleckenstein, A. et al.:In Proceedings, 5th International
Adalat ®Symposium , p.36(1983)
20)
Kazda, S. et al.:In Proceedings, 5th International Adalat ®
Symposium , p.133(1983)
21)
Pumphrey, C. W. et al.:Am . J. Cardiol., 51(3)
, 591
(1983)
22)
Taira, N. et al.:In Proceedings, 2nd International Adalat ®
Symposium , p.40(1975)

■ 文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい.
バイエル薬品株式会社・メディカルインフォメーション
〒530-0001 大阪市北区梅田二丁目4番9号

■ バイエル医療用医薬品のお問い合わせ先
一般名:ニフェジピン
(Nifedipine)
JAN (Nifedipine INN)
化学名:Dimethyl 2 , 6 - dimethyl - 4(2
- - nitrophenyl)
-1,4dihydropyridine - 3 , 5 - dicarboxylate
分子式:C17H18N2O6
分子量:346.33
融 点:172〜175℃

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-5-

0120-106-398

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