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資料1-3 ニフェジピン 調査結果報告書及び添付文書 (57 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29305.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和4年度第19回 11/22)《厚生労働省》
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0.1〜5%未満
精神神経系 頭痛,めまい,
倦怠感










0.1%未満
眠 気, 不 眠, 脱 力 感,
筋痙攣,四肢しびれ感,
異常感覚,振戦

器 悪心・嘔吐,便秘 上腹部痛,下痢,腹部
不快感,口渇,胸やけ,
食欲不振,鼓腸
症 発疹,瘙痒

光線過敏症,紫斑,血
管浮腫



歯肉肥厚

代謝異常

高血糖





血小板減少,貧血,白
血球減少







呼吸困難,咳嗽,鼻出
血,鼻閉







女性化乳房,視力異常
(霧視等)
,眼痛,筋肉
痛,関節痛,関節腫脹,
勃起不全

9.適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して
服用するよう指導すること.
[PTPシートの誤飲により,硬
い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔
洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている.


■ 薬物動態
血中濃度
健康成人に経口投与した場合,血中濃度は図のとおりである.
なお,1 回20mgを 1 日 2 回経口投与した場合,有効血中濃度はほぼ
24時間持続する1).

5.高齢者への投与
〈参 考〉 分 布2 , 3)
高齢者では低用量から投与を開始するなど患者の状態を観
ラットに14C-ニフェジピンを 1 回 1 mg/kg経口あるいは静脈内投与し
察しながら慎重に投与すること.[一般に過度の降圧は好
た実験では,骨格筋よりも心筋に高濃度の放射活性が認められてい
ましくないとされている
(脳梗塞等が起こるおそれがある)


る.投与後 2 日以内に放射活性の97%以上が排泄され,この時点で
6.妊婦,産婦,授乳婦等への投与
肝臓にはわずか0.4%以下が残存しているに過ぎない.
いずれの組織
*⑴妊婦(妊娠20週未満)又は妊娠している可能性のある婦人
においてもニフェジピン又は代謝産物の選択的蓄積作用を示唆する
には投与しないこと.
[動物実験において,催奇形性及び
所見は認められていない.授乳ラットに14C-ニフェジピンを 1 回 3 mg/
胎児毒性が報告されている.

kg静脈内投与した実験では血中濃度の1/2〜1/4の濃度で乳汁中に移
*⑵妊娠20週以降の妊婦に投与する場合には,治療上の有益
行し,血中濃度の低下とともに速やかに低下するのが認められる.
性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与するこ
肝機能障害(外国人での成績)
と.[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない.] **
軽度の肝機能障害
(Child-Pugh分類A 8 例)又は中等度の肝機能
投与に際しては,最新の関連ガイドライン等を参照しつ
障害(Child-Pugh分類B 8 例)のある患者にニフェジピンGITS錠
つ,急激かつ過度の血圧低下とならないよう,長時間作
(GastroIntestinal Therapeutic System,承認外剤形)30mgとカン
用型製剤の使用を基本とし,剤形毎の特徴を十分理解し
デサルタン シレキセチル 8 mgとの配合錠
(国内未承認)を単回投
た上で投与すること.また,母体や胎児及び新生児の状
与したとき,健康成人と比べてニフェジピンのAUCはそれぞれ
態を十分に観察し,過度の血圧低下や胎児胎盤循環の低
93%,253%上昇し,Cmaxはそれぞれ64%,171%上昇した.
下等の異常が認められた場合には適切な処置を行うこ
と.
[妊婦への投与例において,過度の血圧低下等が報
■ 臨床成績
告されている.]
二重盲検比較試験を含めて,総計691例について実施された臨床試
*⑶硫酸マグネシウム水和物の注射剤を併用する場合には,
験の概要は次のとおりである4, 5).
血圧等を注意深くモニタリングすること.
[併用により,
⃝高血圧症:本態性高血圧症では573例中501例87.4%,腎性高血圧
過度の血圧低下や神経筋伝達遮断の増強があらわれるこ
症では67例中57例85.1%の有効率を示している.また
とがある.]
二重盲検比較試験により有用性が認められている.
⃝狭 心 症:各種病型の狭心症でニフェジピンの軟カプセル剤を対
⑷授乳中の婦人に投与することを避け,やむを得ず投与す
照薬とした二重盲検比較試験により有用性が認められ
る場合には授乳を中止させること.
[母乳中へ移行するこ
ている.
とが報告されている.

7.小児等への投与
■ 薬効薬理
低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全
ニフェジピンは筋の興奮収縮連関物質であるCaの血管平滑筋及び心
性は確立していない.
筋細胞内への流入を抑制して,冠血管を拡張するとともに全末梢血
8.過量投与
管抵抗を減少させ,抗高血圧作用と心筋酸素需給バランスの改善作
徴候と症状:過量投与に関する情報は少ないが,主要な臨
用をあらわす.
床症状として過度の血圧低下等が引き起こされる可能性が
⃝全身細動脈の拡張により全末梢血管抵抗を減少させ,安定かつ持
ある.また肝機能障害があると症状が遷延することがある.
続的な降圧作用をあらわす.また左室後負荷を軽減して心機能を
処 置:本剤の急性中毒に対しては,通常,胃洗浄若しく
改善する.
は催吐,下剤及び活性炭の投与などの初期治療を行う.心
⃝冠血管を持続的に拡張して冠循環を増強するとともに側副血行路
電図や呼吸機能等のモニターを行いながら,下肢の挙上,ま
の発達を促進し,また冠血管攣縮を抑制することにより,心筋虚
た必要に応じて輸液,カルシウムの静注,昇圧剤の投与な
血部への酸素供給を増加する.
ど積極的な支持・対症療法を行う.なお,蛋白結合率が高
⃝ATP,CP等高エネルギーリン酸化合物の消費を抑制することによ
いので,強制利尿,血液透析等は本剤の除去にはそれほど
り,心臓のエネルギーバランスを改善し,低酸素状態に対する耐性
有用ではないと考えられる.
を高める.

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