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参考資料2 障害者差別解消法福祉事業者向けガイドライン(令和6年3月厚生労働大臣決定) (56 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40742.html
出典情報 社会保障審議会 障害者部会(第141回 7/4)《厚生労働省》
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■障害特性に応じた具体的対応例(その8)
コミュニケーション支援機器を用いた就労訓練(発達障害①)
発達障害のAさんは、就労訓練サービスを利用しています。挨拶、作業の終了時、
作業中に必要と思われる会話(
「おはようございます」
「さようなら」
「仕事が終わ
りました」
「袋を持ってきてください」
「紐を取ってください」
「トイレへ行ってき
ます」「いらっしゃいませ」
「100 円です」等)を VOCA(会話補助装置)に録音し、
伝えたいメッセージのシンボル(絵・写真・文字)を押してコミュニケーションを
とるようにしたことで作業に集中することができ、休みなく事業所へ通う事がで
きるようになりました。
個別の対応で理解が容易に(発達障害②)
発達障害のBさんは、利用者全体に向けた説明を聞いても、理解できないことが
しばしばある方です。そのため、ルールや変更事項等が伝わらないことでトラブル
になってしまうことも多々ありました。
そこで、Bさんには、全体での説明の他に個別に時間を取り、正面に座り文字や
イラストにして直接伝えるようにしたら、様々な説明が理解できるようになり、ト
ラブルが減るようになりました。
本人が安心して過ごすための事前説明(発達障害③)
発達障害のCさんは、就労継続支援事業を利用していますが、広い作業室の中で
職員を見つけることが出来ない方でした。職員に連絡したくても連絡できず、作業
の中で解らないことや聞きたいことがあってもそれが聞けず、不安や混乱が高ま
っていました。
そこで、来所時にあらかじめCさんに職員の場所を図で示したり、現地を確認す
る、ユニフォームの違いを伝えるなど、職員をみつけるための手がかりを知らせて
おくようにしたら、Cさんは安心して作業に集中できるようになりました。
苦手なことに対しては、事前のサポート(発達障害④)
発達障害のDさんは文字の読み書きが苦手であり、様々な手続きの際、書類の記
入欄を間違えたり、誤字を書いてしまったりして、何回も書き直さなければなりま
せんでした。
そこで、Dさんの相談を受けている職員は、
「記入欄に鉛筆で丸をつけたり付箋
を貼って示す」
「書類のモデルを作成して示す」
「職員が鉛筆で下書きする」などを
試したところ、書類作成を失敗する回数が少なくなりました。

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