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参考資料1-7 浜口班の議論における参考資料(令和3年10月25日開催)(令和3年度第6回安全技術調査会参考資料1-2) (155 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27504.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会血液事業部会安全技術調査会(令和4年度第2回 8/23)《厚生労働省》
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機構は、海外製造販売後に報告された血栓性、血栓塞栓性及び神経血管性イベントに関連した欧州当
局等における動向は下記のとおりであることを確認した。
2021 年 4 月 7 日、EMA は、本剤接種後に血小板減少を伴う血栓が極めてまれに起きる可能性があり、
本剤の副反応とすべきと公表した(https://www.ema.europa.eu/en/news/astrazenecas-covid-19-vaccine-ema-fi
nds-possible-link-very-rare-cases-unusual-blood-clots-low-blood(最終確認日:2021 年 5 月 11 日)) 。ただ
し、報告された血栓及び血小板減少の組み合わせは極めてまれであり、副反応のリスクよりも、当該ワ
クチンにより COVID-19 を予防する全般的なベネフィットの方が上回るとした。当該時点において、報
告された症例のほとんどは 60 歳未満の女性で、本剤初回接種から 2 週間以内に発現していたが、リスク
因子は特定されなかった。これらの評価は、同年 3 月 22 日までに欧州の副作用報告データベース Eudra
Vigilance に報告された 62 例の CVST と 24 例の内臓静脈血栓症(門脈血栓症、脾静脈血栓症等を含む)
のレビューに基づくものであり、当該時点での EEA 及び英国における本剤接種者は約 2,500 万人であっ
た。血小板減少を伴う血栓発現の考えうるメカニズムとしては、ワクチン接種後の免疫反応により、ヘ
パリンを投与された患者で認められる HIT に類似した状態が引き起こされている可能性があるとされ
た。
また、同年 4 月 7 日、MHRA は、依然としてワクチン接種によるベネフィットはどのようなリスクも
上回るものの、非常にまれに認められる、血小板減少を伴う特定の血栓について、本剤との関連が示唆
されたと公表した(https://www.gov.uk/government/news/mhra-issues-new-advice-concluding-a-possible-linkbetween-covid-19-vaccine-astrazeneca-and-extremely-rare-unlikely-to-occur-blood-clots(最終確認日:2021 年
5 月 11 日))。同年 3 月 31 日までに、英国において本剤接種後に認められた血小板減少を伴う血栓が
79 例報告されており、詳細は下記のとおりであった。


79 例のうち 44 例が血小板減少症を伴う CVST であり、残りの 35 例が血小板減少症を伴うその他の
主要な血管での血栓症であった。



男性 28 例、女性 51 例であり、年齢は 18~79 歳であった(ただし、当該時点で、男性より女性で本
剤接種者が多かった)。



死亡は 19 例(男性 6 例、女性 13 例)であり、うち 11 例は 50 歳未満、うち 3 例は 30 歳未満であっ
た。19 例のうち 14 例が血小板減少症を伴う CVST、5 例が血小板減少症を伴う血栓症であった。



79 例すべてが初回接種後に発現した。
MHRA は年齢制限を設けることは推奨しないとしたが、同時に発出された The Joint Committee on

Vaccination and Immunisation(JCVI)のステートメントでは、本剤接種により得られるベネフィット
(COVID-19 による ICU 入院の予防)と潜在的なリスクのバランスを踏まえ、30 歳未満の健康成人は他
のワクチンを接種することが好ましいとされた(https://www.gov.uk/government/publications/use-of-theastrazeneca-covid-19-vaccine-jcvi-statement(最終確認日:2021 年 5 月 11 日))29)。
なお、同年 4 月 9 日時点で、WHO 及び一部の国では特段の制限なく本剤の接種が推奨されているが、
一部の国では本剤の接種対象を 30 歳以上、50 歳以上、55 歳以上、60 歳以上、65 歳以上又は 70 歳以上
のみに制限し、一部の国は接種の中断を公表している。
機構は、以下のように判断した。
29)英国 JCVI によるステートメントは、2021 年 5 月 7 日に、SARS-CoV-2 の感染状況、本剤以外のワクチンの利用可能性等を踏まえ、
40 歳未満の健康成人は他のワクチンを接種することが好ましい旨に変更された(https://www.gov.uk/government/publications/use-of-the-ast
razeneca-covid-19-vaccine-jcvi-statement-7-may-2021/use-of-the-astrazeneca-covid-19-azd1222-vaccine-updated-jcvi-statement-7-may-2021(最終
確認日:2021 年 5 月 11 日))。

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バキスゼブリア筋注_アストラゼネカ株式会社_特例承認に係る報告書

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