資 料4-2-➀ 令和4年度第2回安全技術調査会の審議結果について➀ (64 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27906.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会血液事業部会(令和4年度第2回 9/14)《厚生労働省》 |
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(vaccine-induced immune thrombotic thrombocytopenia: VITT)の病因
Lancet Hematology 2021; 9: 73-80
Blood 2022 Feb 3
https://doi.org/10.1182/blood.2021014214
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抗 PF4 抗体を生成するB-cellは健常時から各人が有しており、ワク
チン接種や炎症等により免疫寛容が解除され、ワクチン接種者の
ある一定頻度(AZワクチンで8%*)に抗PF4抗体が生成される。
抗PF4抗体の中の一部に非常に強い血小板活性化能をもつ抗体
(IgG)が存在し、それらの抗体は、血小板、単球、好中球を活性化
させ、Procoagulant活性に富むマイクロパーティクルの放出、組織
因子の発現などにより、トロンビンの過剰産生を生み、血小板減少、
血栓塞栓症を来す。(*:Blood 2021 Jul 29;138(4):299-303)
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VITT の病因となる抗 PF4 抗体の血小板活性化能については、
当該ワクチン接種後4日目から強くなり、2~3週間でピークを
迎え(したがって、ワクチン接種後4日から 3週間程度が VITT
の好発時期となる)、その後減退し、約 16 週間後には消失す
ると推定される。
VITT の発症は接種後 30 日程度までの報告が多く、その頃まで
は患者の持つ抗PF4 抗体の血小板活性化能は、患者に症状が
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顕在化し得るほどの強さを持続しているものと考えられる。
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