「令和5年度 地域枠入学制度と地域医療支援センターの実情に関する調査報告」報告書 (36 ページ)
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公開元URL | https://ajmc.jp/news/2024/06/17/5741/ |
出典情報 | 「令和5年度 地域枠入学制度と地域医療支援センターの実情に関する調査報告」報告書(6/17)《全国医学部長病院長会議》 |
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第3章
地域枠入学者への支援体制(基本調査)
地域枠入学制度と地域医療支援センターの実情に関する設問形式のアンケート調査を実施した。調査対象
は、新設2校を含む79校中、制度を有する70校(「令和5年度 地域枠入学制度と地域医療支援センターの
実情に関する調査」調査票等p(44)~(52)参照)
。
1.義務の不履行とその対策
義務不履行への対策について、奨学金を支給する地域枠(A区分)と支給しない地域枠(B1区分)
(いず
れも編入学地域枠含む)に分けて調査した。
A区分では「地域勤務を返済免除要件とした奨学金を返済し、既定の義務履行を行わなかった地域枠出身
者はいますか」
、との設問Q3-2に対し、回答のあった68校の内「いる」54校(79.4%)、「いない」14校
(20.6%)で、昨年より「いる」がやや増加し「いない」がやや減少した。一方B1区分では、「入学時の要
件、確約書、誓約書に記載している研修施設もしくは勤務施設以外(他都道府県等)で研修を行い、既定の
義務履行を行わなかった地域枠出身者はいますか」との設問Q3-1に対し、回答のあった23校の内「いる」
10校(43.5%)
「いない」13校(56.5%)で、
、
昨年より「いる」が減少し「いない」が増加した(集計デー
タ集p(7) 表Q3-1、p(8) 表Q3-2参照)。
2.大学医局への入局者と大学院進学の推移
大学の医局に所属した上で、関連病院などをローテーションしながら専門医を取得することや大学院に進
学し学位を取得することはキャリア形成の一般的な選択肢となっていることを踏まえ、離脱などにつながる
大きな要因であるキャリア形成に関係する「入局」と「大学院進学」について調査した。
2.1.大学医局への入局について
入局の可否についての設問Q3-3では、A、B両区分ともに「入局できない」「入局しないよう推奨している」
とする回答はなく、
「入局については問わない」
(A区分:60.3%、B区分:39.1%)と「入局を推奨している」
(A区分:29.4%、B区分:39.1)が多数を占めた。また、A区分で4大学(5.9%)、B区分で4大学(17.4%)
が「入局を義務としている」と回答していた(集計データ集p(9) 表Q3-3-1、Q3-3-2参照)
。
設問Q3-4「今年度新規で入局した者はいますか」の設問に対し、回答があった70校の内「いる」57校
(81.4%)、「いない」13校(18.6%)であった。ちなみに、令和5年度の1校あたりの入局者数は、A区
分で平均10.3人(編入学1.0人)、B区分で平均15.3人(編入学2.0人)であった(集計データ集p(10) 表
Q3-4参照)。
2.2.大学院進学について
設問Q3-5「大学院進学者」については回答数70校の内「いる」「いない」とも35校(50.0%)で、大学
院入学者のいる大学数は昨年度に比べ4校(4.4%)増加した(集計データ集p(11) 表Q3-5参照)
。
3.地域枠入学者への支援体制
本年度も、昨年度調査に引き続き、支援体制とその担当に関する調査と専門医および学位取得支援に関し
て調査した。なお、A区分(奨学金支給枠)とB区分(奨学金を支給しない枠)は、義務の内容・期間、義
務不履行に対する対応などが異なるため、支援体制についても分けて調査・集計した。
3.1.卒前支援体制
設問Q4「地域枠学生に対する卒前支援体制がありますか」の設問に対し、「ある」と回答した大学は70
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