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「令和5年度 地域枠入学制度と地域医療支援センターの実情に関する調査報告」報告書 (55 ページ)

公開元URL https://ajmc.jp/news/2024/06/17/5741/
出典情報 「令和5年度 地域枠入学制度と地域医療支援センターの実情に関する調査報告」報告書(6/17)《全国医学部長病院長会議》
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第4章

大学病院改革ガイドラインの位置付け

大学病院改革ガイドラインの概要

大学病院改革プランのイメージ

我が国の医学教育・研究の維持発展

大学病院改革ガイドラインは、文部科学省に設置された「今後の医学教育の在り方に関する検討会」が(令和)年月に取りまとめた「中間取りまとめ」での要請を踏まえ、地域医療
確保暫定特例水準(B水準、連携B水準)の解消が見込まれる(令和)年度末に向けて、国公私立大学病院に対して、(令和)年度までの期間(6年間)までに
取り組む内容を「大学病院改革プラン」として策定することを促す指針。

大学病院改革プランの策定(大学本部と一体となった改革の推進)

大学病院改革ガイドラインの概要

◯ ガイドラインの内容
大学病院の自主性・自律性を制限・阻害することなどがないよう、本ガイドラインでは、各大学病院が改革プランを策定する際の参考として、検討する必要があると考えられる検討項目とと
もに、その内容を示す。

「大学病院改革ガイドライン」で示された以下の検討項目を参考として、自院の実情に応じた大学病院改革プランを策定
運営改革

◯ ガイドラインで示す改革プランの概要
➀ 運営改革
医師の働き方改革を進めながら、大学病院の機能の維持・強化を図ることができるよう、自院における教育・研究・診療という役割・機能について改めて検討を行い、今後の改革を進める
上での基本的な方針として記載。
<主な検討項目>自院の役割・機能の再確認※ 病院長のマネジメント機能の強化 大学等本部、医学部等関係部署との連携体制の強化 人材の確保と処遇改善 等

【検討項目】
⚫ 自院の役割・機能の再確認※

・医学部の教育研究に必要な附属施設とし
ての役割・機能
・専門性の高い高度な医療人を養成する研
修機関としての役割・機能
・医学研究の中核としての役割・機能
・地域医療構想等と整合した医療機関とし
ての役割・機能

※改革の基本方針として記載が必須

※改革の基本方針として記載が必須

② 教育・研究改革
基本的な方針に基づき、自院における教育・研究に係る環境等について、その充実に向けた取組を推進する内容を記載
<主な検討項目>臨床実習に係る臨床実習協力機関との役割分担と連携の強化 臨床研修や専門研修等に係るプログラムの充実

教育・研究を支援するための体制整備 等

③ 診療改革
基本的な方針に基づき、医師の働き方改革に係る取組等を推進するとともに、地域の医療提供体制の構築に貢献する内容を記載。
<主な検討項目>都道府県等との連携の強化 地域医療機関等との連携の強化 自院における医師の労働時間短縮の推進
医師少数地域を含む地域医療機関に対する医師派遣(常勤医師、副業・兼業) 等

⚫ 病院長のマネジメント機能の強化

・マネジメント体制の構築
・診療科等における人員配置の適正化等を
通じた業務の平準化
・医療計画及び病床の在り方をはじめとした
事業規模の適正化


④ 財務・経営改革
上記の3つの改革を実現するための財源確保を含め、収支改善や経営の効率化等に係る取組を推進し、持続可能な大学病院経営の実現を図る内容を記載。
<主な検討項目>収入増に係る取組の推進 施設・設備及び機器等の整備計画の適正化と費用の抑制 医薬品費・診療材料費等に係る支出の削減 各年度の収支計画


⚫ 大学等本部、医学部等関係部署
との連携体制の強化

◯ 策定プロセス
改革プランは、大学等本部及び関係部局の連携とともに、自治体、医療機関、医師会等の関係者等と意見交換を行って策定することを記載。

◯ 改革プランの改定
各大学病院は、改革プランについて、我が国の社会情勢の変化や地域の医療計画の変更、国等からの補助金による取組の実施等に応じて適宜改定を行うことを記載。

医師の長時間労働

年時間換算以上の医師の割合
• 病院全体・・・%
• 大学病院・・・%

令和年度予算額(案)
(前年度予算額

※約千万時間超えの時間外労働

5億円
億円)

現状・課題

○新型コロナウイルス感染症を契機に、医療人に求められる資質・能力が大きく変化。
○高齢化の進展による医療ニーズの多様化や地域医療の維持の問題が顕在化。
○高度医療の浸透や地域構造の変化(総合診療医の需要の高まり、難治性疾病の初期診断・緩和ケアの重要性等)により、
従来の医師養成課程では対応でき
背景
ていない領域が発生、新時代に適応可能な医療人材の養成が必要。

◇社会の変化等により、看護師に求められる能力や看護を提供する場が多様化してきたことにより、社会的な要請に対応できる看護師の養成が急務となっている。
◇医療技術の進歩に伴い、特別支援学校のみならず、地域の小・中学校等においても医療的ケア児は増加しているが、その支援体制は十分ではない。医療的ケア児の
地域における支援体制構築のためにリーダーシップを発揮する看護師の養成が求められている。
◇改正感染症法の成立を踏まえ、コロナ禍で必要性が顕著となった重症患者の対応が可能な看護師の養成が求められている。

事業内容
【医師養成】
◆地域ニーズの高い複数分野(総合診療、救急医療、感染
症等)を有機的に結合させ横断的に学ぶことのできる教育
の実施により、地域医療のリーダーとなる人材の育成
◆地域医療機関での実習等を通じて、
①地域の課題を踏まえた教育研究の実現や地域医療への
関心を涵養
②専門に閉じない未分化・境界領域への対応力を涵養

◆オンデマンド教材等の教育コンテンツの開発

社会環境の変化に
対応できる資質・
能力を備えた医療
人材養成のための
教育プログラムの開
発及び教育・研究
拠点の形成

【看護師養成】
以下の2課題に対応できる看護師を養成するための教育プログラムを開発し、
社会的な要請に対応できる看護師の養成を行う
◆テーマ1「医療的ケア児支援における指導的立場等の看護師養成」
看護学部生:医療的ケア児支援のための実習等の試行的実施
現役看護師・潜在看護師等(保健師・助産師含む):医療的ケア児支援における
指導的立場等の看護師養成のためのリスキリング教育プログラムの構築

◆テーマ「重症患者に対応できる看護師養成」
クリティカルケア領域(集中治療・救急部門等)における長期の2-7(2QWKH-RE
7UDLQLQJ)を含む重症患者に対応できる看護師養成のための実践的教育プログ
ラムの構築
【テーマ】
【テーマ1】
,&8等

【支援期間】
7年間(令和年度~年度)

【単価・件数】
百万円×拠点
【選定大学(代表校)】
弘前大学、筑波大学、千葉大学
、富山大学、名古屋大学、岡山
大学、高知大学、長崎大学、宮
崎大学、琉球大学、埼玉医科大


⚫ 企業等や他分野との共同研究等の
推進
⚫ 教育・研究を支援するための体制
整備
・人的・物的支援
・制度の整備と活用

⚫ その他教育・研究環境の充実に資
する支援策

※下線部は、文部科学省及び厚生労働省において財政支援等を予定。

◯ 改革プランの進捗状況に係る文部科学省による進捗確認
文部科学省では、改革プランの進捗状況について、少なくとも改革プラン策定から4年目の(令和9)年度及び同プラン対象期間終了後の(令和)年度に進捗状況を
確認する。


医療ニーズを踏まえた地域医療等に関する教育プログラムを構築・実施

⚫ 臨床研修や専門研修等に係るプロ
グラムの充実

⚫ その他運営改革に資する取組等

◯ 改革プランの実施状況に係る自己点検
各大学病院は、改革プランの実施状況について、年1回程度自己点検を行い、改革プランの推進に努めることを記載。

医療的ケア児支援センター

実践的教育プログラムの
構築・実施
都道府県
(教育委員会)

市町村
(教育委員会)
医療機関

特別支援学校、地域の小中学校等

一般病棟

教育機能強化に向けた
連携体制構築 ・求められる人材像の共有

大学

・実習の場の提供



看護実践能力の向上
医療ひっ迫時における緊急派遣

【支援期間】 年間(令和年度~年度)
【単価・件数】 百万円×各拠点 【交付先】 国公私立大学

(担当:高等教育局医学教育課)



54

診療改革

教育・研究改革
【検討項目】
⚫ 臨床実習に係る臨床実習協力機
関との役割分担と連携の強化

⚫ 人材の確保と処遇改善

◯ 改革プランの公表
各大学病院が策定した改革プランについては、病院のウェブサイトにて公表するよう記載。

ポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業

地域ニーズに応じた診療の確保

持続可能な大学病院経営の実現

医療提供体制の確保

国立大学病院からの医師派遣
• 常勤医師:名
患者紹介率
• 令和3年度:%

【検討項目】
⚫ 都道府県等との連携の強化
⚫ 地域医療機関等との連携の強化
⚫ 自院における医師の労働時間短縮
の推進※

・多職種連携によるタスク・シフト/シェア
・,&7や医療';の活用による業務の効率化


※地域医療確保暫定特例水準(%水
準・連携%水準)適用対象医師の時
間外・休日労働時間を年間時間
以内に縮減する必要がある(令
和)年度末に向けて、(令和
)年度までの期間における医師労働
時間短縮計画も記載

財務・経営改革
【検討項目】
⚫ 収入増に係る取組の推進

・保険診療収入増に係る取組等の更なる推

・保険診療外収入の拡充
・寄附金収入の拡充

⚫ 施設・設備及び機器等の整備計
画の適正化と費用の抑制

・自院の役割・機能等に応じた施設・設備・
機器等の整備計画の適正化
・費用対効果を踏まえた業務効率化・省エネ
ルギーに資する設備等の導入
・導入後の維持管理・保守・修繕等も見据
えた調達と管理費用の抑制

⚫ 医薬品費、診療材料費等に係る
支出の削減
・医薬品費の削減
・診療材料費の削減
・その他支出の削減

⚫ 医師少数地域を含む地域医療機
関に対する医師派遣(常勤医師、
副業・兼業)

⚫ その他財務・経営改革に資する取
組等

⚫ その他診療改革に資する取組等

⚫ 改革プランの対象期間中の各年度
の収支計画

年度から医師の時間外・休日労働の上限規制がスタート

教育・研究時間の減少
助教の週当たり研究業務時間
• 「時間」・・・
• 「時間以下」・・・%

大学病院の機能の低下

国立大学病院の設備の価値残存率
• +%→5
&RYLG関連論文発表数
• 日本位(主要か国最下位)

増収減益の財務状況
国立大学病院の推移 +→5
• 業務収益・・・倍
• 業務損益・・・倍