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「令和5年度 地域枠入学制度と地域医療支援センターの実情に関する調査報告」報告書 (46 ページ)

公開元URL https://ajmc.jp/news/2024/06/17/5741/
出典情報 「令和5年度 地域枠入学制度と地域医療支援センターの実情に関する調査報告」報告書(6/17)《全国医学部長病院長会議》
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第4章

う。
・昨年10月に日本専門医機構がウェブサイトに公表した地域枠の扱いに関する文書であるが、矛盾や
不明確な点が多い。機構に直接問い合わせても明確な返事がもらえない。変更をするなら事前に情報
提供してもらわないと、入学時の誓約書などの変更が間に合わない。
・AJMCとしては日本専門医機構に文書修正のお願いを行う予定である。またあの内容に関するQ&
Aを掲載したいと考えている。
・ごく一部の離脱者のためにどんどん決まりごとが増えている印象があり、問題ない学生にとっては閉
塞感が生じやすくなっているのではないか。地域枠に関するポジティブな側面を伝えるような活動を
もっとしていくべき。
● 総括
大屋祐輔委員長より総括として下記の発言があり、本会議は終了した。
・熱心に討議いただき感謝申し上げたい。
・地域ごとに地域枠の事情が異なり一つの結論を得ることは困難であるが、各地域にとって参考になる
情報もあったのではないかと思う。それを是非参考にしていただきたい。
・地域の勤務は一定期間だけの話なので問題が生じても比較的解決しやすい。しかし診療科の問題につ
いては解決が難しい。特に最近は専門医制度が確立してしまい、一つの分野から他の分野に移ること
のハードルが著しく上がっている。地域枠医師についてはカリキュラム制をもっと活用してもよいの
ではないか。
・今後も引き続き、調査や討論会へのご協力をお願いしたい。

4.令和5年度意見交換会のまとめ
本委員会の調査により地域枠制度が医師偏在是正策として有効であることが認められる。しかしながら、
ごく一部ではあるが義務からの離脱者がおり、都道府県はこれを同意とするか不同意とするか対応を迫ら
れている。地域枠制度の趣旨に立ち返り、これに明らかに反する離脱や虚偽の理由による離脱は不同意と
すべきであるというのは本意見交換会参加者のコンセンサスであった。不同意離脱をゼロに近づけるため、
地域枠制度の柔軟な運用、きめ細かな学生教育と卒後のフォローが必要である。そして何より、都道府県、
大学、厚生労働省、文部科学省、日本専門医機構が「離脱の防止」という目標を共有し、それぞれに与え
られた裁量において、それぞれの責任と役割を十分に果たすことが重要である。これらステークホルダー
の一つでも責任を回避してしまうと、地域枠制度は有効に機能しない。本意見交換会では厚生労働省、文
部科学省のご担当者に講演をいただき、多くの大学、都道府県担当者と意見交換することができた。これ
により各参加者がより良い地域枠制度のために多くの学びがあったことを期待する。

5.その他
意見交換会終了後のアンケートでは、93名の方々から回答を得た。
前半の3つの講演について、「有益」と「どちらかといえば有益」が96.8%を占めた。全ての講演が役
に立ったとの意見が多かったが、特に厚生労働省および文部科学省の考えや今後の動向を把握することが
できて良かったという声が多く聞かれた。
後半のグループワークに関しては、「有益」と「どちらかといえば有益」が93.5%を占めたが、
「どち
らかというと有益でない」との意見も1. 1%あり、その理由としては時間が長いとの指摘であった。反
対に「時間が短い」という意見も多く、また「グループの人数が多い」
「3つのテーマが類似している」
「医
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