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別紙1○先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について (17 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00069.html |
出典情報 | 先進医療会議(第131回 4/10)《厚生労働省》 |
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Cancer. 2011 Mar;14(1):35-40.
APC 療法による組織効果範囲(深達度)について
本研究で行うアルゴンプラズマ併用高周波凝固焼灼療法は、消化管粘膜表層組織を凝
固し、細胞死を引き起し、癌組織を焼灼するものである。当該医療技術は癌粘膜組織の
細胞死を目的とするが、ヒトの摘出胃を用いた ex vivo 研究や生体豚の胃に対する APC
療法において、出力設定、作用時間により組織効果深達度が深化すること、概ね粘膜下
層までの凝固変性が起こることが報告されている。本臨床研究の対象となる粘膜内癌
の凝固焼灼に加え、粘膜下層の細胞死を起こすことができ、既報においても早期胃癌
T1b(SM)や食道表在癌 T1a-MM/SM 病変に対する APC 療法とその有効性が報告されてい
る(本臨床研究の適格基準に比べ深達度の深い T1b(SM)病変への有効性データが複数
の既報に含まれている)。本臨床研究では、内視鏡深達度診断の限界を踏まえ、APC 療
法の有効性が優れている早期胃癌 cT1a(M)、食道癌 T1a-EP/LPM に対象を限定した。
(参考文献等)
・ Sagawa T, Takayama T, Oku T, et al. Argon plasma coagulation for
successful treatment of early gastric cancer with intramucosal invasion.
Gut 2003;52:334‒339.
・ Gong EJ, Ahn JY, Jung HY, Park YS, Na HK, Jung KW, Kim DH, Lee JH, Choi
KD, Song HJ, Lee GH, Kim JH. Effects of argon plasma coagulation on human
stomach tissue: An ex vivo study. J Gastroenterol Hepatol. 2017
May;32(5):1040-1045. doi: 10.1111/jgh.13636. Erratum in: J Gastroenterol
Hepatol. 2017 Nov;32(11):1902.
・ Norton ID, Wang L, Levine SA, Burgart LJ, Hofmeister EK, Yacavone RF,
Gostout CJ, Petersen BT. In vivo characterization of colonic thermal
injury caused by argon plasma coagulation. Gastrointest Endosc. 2002
May;55(6):631-6.
Lee KM, Kim YB, Sin SJ, Jung JY, Hwang JC, Lim SG, Yoo BM, Kim JH, Cho
SW. Argon plasma coagulation with submucosal saline injection for gastric
adenoma on outpatient basis. Dig Dis Sci. 2009 Dec;54(12):2623-8.
4.食道癌診療ガイドライン 2017 年版では、内視鏡的切除不能例に対する治療として
APC 療法等を考慮することが提示されていますが、本研究で計画されている適格基準4)
に示された基礎疾患を一つでも有している患者が内視鏡的切除不能例として一般的で
あるかという点に疑問があります。
選択基準4)において、基礎疾患等が複数存在する患者を研究対象者とすることに変
更するか、それぞれの基礎疾患等が単独で存在することにより EMR 及び ESD が施行でき
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APC 療法による組織効果範囲(深達度)について
本研究で行うアルゴンプラズマ併用高周波凝固焼灼療法は、消化管粘膜表層組織を凝
固し、細胞死を引き起し、癌組織を焼灼するものである。当該医療技術は癌粘膜組織の
細胞死を目的とするが、ヒトの摘出胃を用いた ex vivo 研究や生体豚の胃に対する APC
療法において、出力設定、作用時間により組織効果深達度が深化すること、概ね粘膜下
層までの凝固変性が起こることが報告されている。本臨床研究の対象となる粘膜内癌
の凝固焼灼に加え、粘膜下層の細胞死を起こすことができ、既報においても早期胃癌
T1b(SM)や食道表在癌 T1a-MM/SM 病変に対する APC 療法とその有効性が報告されてい
る(本臨床研究の適格基準に比べ深達度の深い T1b(SM)病変への有効性データが複数
の既報に含まれている)。本臨床研究では、内視鏡深達度診断の限界を踏まえ、APC 療
法の有効性が優れている早期胃癌 cT1a(M)、食道癌 T1a-EP/LPM に対象を限定した。
(参考文献等)
・ Sagawa T, Takayama T, Oku T, et al. Argon plasma coagulation for
successful treatment of early gastric cancer with intramucosal invasion.
Gut 2003;52:334‒339.
・ Gong EJ, Ahn JY, Jung HY, Park YS, Na HK, Jung KW, Kim DH, Lee JH, Choi
KD, Song HJ, Lee GH, Kim JH. Effects of argon plasma coagulation on human
stomach tissue: An ex vivo study. J Gastroenterol Hepatol. 2017
May;32(5):1040-1045. doi: 10.1111/jgh.13636. Erratum in: J Gastroenterol
Hepatol. 2017 Nov;32(11):1902.
・ Norton ID, Wang L, Levine SA, Burgart LJ, Hofmeister EK, Yacavone RF,
Gostout CJ, Petersen BT. In vivo characterization of colonic thermal
injury caused by argon plasma coagulation. Gastrointest Endosc. 2002
May;55(6):631-6.
Lee KM, Kim YB, Sin SJ, Jung JY, Hwang JC, Lim SG, Yoo BM, Kim JH, Cho
SW. Argon plasma coagulation with submucosal saline injection for gastric
adenoma on outpatient basis. Dig Dis Sci. 2009 Dec;54(12):2623-8.
4.食道癌診療ガイドライン 2017 年版では、内視鏡的切除不能例に対する治療として
APC 療法等を考慮することが提示されていますが、本研究で計画されている適格基準4)
に示された基礎疾患を一つでも有している患者が内視鏡的切除不能例として一般的で
あるかという点に疑問があります。
選択基準4)において、基礎疾患等が複数存在する患者を研究対象者とすることに変
更するか、それぞれの基礎疾患等が単独で存在することにより EMR 及び ESD が施行でき
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