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別紙1○先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について (53 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00069.html |
出典情報 | 先進医療会議(第131回 4/10)《厚生労働省》 |
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【別添2】
「上部消化管粘膜内癌に対するアルゴンプラズマ併用高周波凝固焼灼
療法」の期待される適応症、効能及び効果(申請書類より抜粋)
3.期待される適応症、効能及び効果
適応症:食道表在癌、早期胃癌
効能・効果:
・上部消化管粘膜内癌に対する標準治療
遠隔転移やリンパ節転移リスクの低い肉眼的食道粘膜内癌もしくは胃粘膜内癌に対しては
内視鏡的切除が標準治療である。内視鏡的切除では食道・胃が温存されることから、内視
鏡治療は外科治療より QOL が良好であることが推察され、内視鏡治療で根治が得られる可
能性が高い病巣に対しては内視鏡治療を行う。内視鏡的切除の適応外病変、もしくは何ら
かの要因により内視鏡的切除が困難な場合には外科治療を行う。透析、出血傾向、抗血栓
療法の休薬困難などによる術後出血のリスクが高い場合や瘢痕のため EMR/ESD に難渋する
場合には、術後合併症を引き起こすリスクが増加するため内視鏡的切除が困難であること
も 少 な く な い 。 こ の よ う な 場 合 、 ア ル ゴ ン プ ラ ズ マ 凝 固 焼 灼 (APC : Argon Plasma
Coagulation Ablation)療法が選択肢として挙げられる。内視鏡的切除が困難な食道癌で
は、放射線療法および化学放射線療法の選択もあるが、骨髄抑制を含めた副作用等による
身体的・精神的負担があり、適応は限定される。また、タラポルフィンナトリウム(レザ
フィリン)を用いた光線力学的療法(PDT:Photodynamic therapy)は光線過敏症等の副作用
や、入院加療を要することから、その適応は「化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺
残再発食道癌」に限られる。胃癌については、内視鏡的切除および外科手術が不可能また
は困難でかつリンパ節転移がなくかつ潰瘍を伴わない長径 1~3cm 程度の粘膜下層までの
胃癌、または潰瘍を伴う長径 2cm 程度以下の粘膜下層までの胃癌に対しては、ポルフィマ
ーナトリウムによる PDT の保険承認がされている。しかしながら、表 1 にあるとおり光線
力学的療法の実施件数は非常に限られている。
表 1 厚生労働省第 5 回 NDB オープンデータベース*
胃癌
食道癌
件数(%)
EMR/ESD
内視鏡的光線力学療法
55175(55.4)
0(0)
件数(%)
EMR/ESD
12412(68.2)
内視鏡的光線力学療法
134(0.7)
開腹手術
23105(23.2)
開胸手術
1734(9.5)
腹腔鏡手術
21431(21.5)
胸腔鏡手術
3835(21.1)
縦隔鏡手術
90(0.5)
総数
18205
総数
99711
*平成 30 年度のレセプト情報及び平成 29 年度の特定健診情報
・内視鏡的切除の治療成績
早期胃癌の絶対適応病変に対する内視鏡的切除に関する治療成績は、1999 年から 2006 年
の 1,956 名 2,210 病変の検討によると、5 年生存率(5-year rates of overall survival)
は 92.6%、5 年疾患特異的生存率(5-year rates of disease-specific survival)は 99.9%
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「上部消化管粘膜内癌に対するアルゴンプラズマ併用高周波凝固焼灼
療法」の期待される適応症、効能及び効果(申請書類より抜粋)
3.期待される適応症、効能及び効果
適応症:食道表在癌、早期胃癌
効能・効果:
・上部消化管粘膜内癌に対する標準治療
遠隔転移やリンパ節転移リスクの低い肉眼的食道粘膜内癌もしくは胃粘膜内癌に対しては
内視鏡的切除が標準治療である。内視鏡的切除では食道・胃が温存されることから、内視
鏡治療は外科治療より QOL が良好であることが推察され、内視鏡治療で根治が得られる可
能性が高い病巣に対しては内視鏡治療を行う。内視鏡的切除の適応外病変、もしくは何ら
かの要因により内視鏡的切除が困難な場合には外科治療を行う。透析、出血傾向、抗血栓
療法の休薬困難などによる術後出血のリスクが高い場合や瘢痕のため EMR/ESD に難渋する
場合には、術後合併症を引き起こすリスクが増加するため内視鏡的切除が困難であること
も 少 な く な い 。 こ の よ う な 場 合 、 ア ル ゴ ン プ ラ ズ マ 凝 固 焼 灼 (APC : Argon Plasma
Coagulation Ablation)療法が選択肢として挙げられる。内視鏡的切除が困難な食道癌で
は、放射線療法および化学放射線療法の選択もあるが、骨髄抑制を含めた副作用等による
身体的・精神的負担があり、適応は限定される。また、タラポルフィンナトリウム(レザ
フィリン)を用いた光線力学的療法(PDT:Photodynamic therapy)は光線過敏症等の副作用
や、入院加療を要することから、その適応は「化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺
残再発食道癌」に限られる。胃癌については、内視鏡的切除および外科手術が不可能また
は困難でかつリンパ節転移がなくかつ潰瘍を伴わない長径 1~3cm 程度の粘膜下層までの
胃癌、または潰瘍を伴う長径 2cm 程度以下の粘膜下層までの胃癌に対しては、ポルフィマ
ーナトリウムによる PDT の保険承認がされている。しかしながら、表 1 にあるとおり光線
力学的療法の実施件数は非常に限られている。
表 1 厚生労働省第 5 回 NDB オープンデータベース*
胃癌
食道癌
件数(%)
EMR/ESD
内視鏡的光線力学療法
55175(55.4)
0(0)
件数(%)
EMR/ESD
12412(68.2)
内視鏡的光線力学療法
134(0.7)
開腹手術
23105(23.2)
開胸手術
1734(9.5)
腹腔鏡手術
21431(21.5)
胸腔鏡手術
3835(21.1)
縦隔鏡手術
90(0.5)
総数
18205
総数
99711
*平成 30 年度のレセプト情報及び平成 29 年度の特定健診情報
・内視鏡的切除の治療成績
早期胃癌の絶対適応病変に対する内視鏡的切除に関する治療成績は、1999 年から 2006 年
の 1,956 名 2,210 病変の検討によると、5 年生存率(5-year rates of overall survival)
は 92.6%、5 年疾患特異的生存率(5-year rates of disease-specific survival)は 99.9%
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