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別紙1○先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について (62 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00069.html
出典情報 先進医療会議(第131回 4/10)《厚生労働省》
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むヒストリカルデータは存在しない。また、本研究で対象とする上部消化管粘膜内癌に対
する APC 療法の治療成績はいずれも後方視的観察であり、前向きの臨床試験が存在しない。
そこで期待完全奏効割合について、食道癌及び胃癌に対する過去の治療成績に基づき設定
した。APC 療法により食道表在癌、早期胃癌病変を制御し、消失させることにより、癌の進
行に伴う症状の緩和及び予防、QOL の向上を図ることから、閾値完全奏効割合について、以
下の理由からレザフィリン PDT の国内Ⅱ相試験「食道癌化学放射線療法後の局所遺残再発
例に対する ME2906 および PNL6405EPG を用いた光線力学的療法の多施設共同臨床第 II 相
試験」
(KUTR-015-2 試験)を参考に設定した。
内視鏡的切除不能な食道癌に対する治療の選択肢として内視鏡的光線力学療法である
PDT と APC 療法が挙げられており(食道癌診療ガイドライン 2017 年版)
、レザフィリン
PDT と同等以上の有効性を示すことができれば臨床的に意義があると考えられたこと。
胃癌について、同様にポルフィマートを用いた PDT が承認されているが、実臨床にお
いて実績がほとんどなく参考とする臨床試験が存在しない。ただし、本研究が対象と
する食道表在癌と胃粘膜癌に対する EMR/ESD の治療成績が臨床的に同等であることか
ら、食道癌と同様にレザフィリン PDT の治療成績を参考に設定することとした。
国内において治療歴のない食道癌及び胃癌患者を対象としたレザフィリン PDT の有効
性を評価した前向き試験の成績は存在しないことから、KUTR-015-2 試験と比較し、化
学放射線治療歴の有無による対象患者の差異があるものの、局所奏効割合の臨床的意
義は大きく変わらず、閾値設定への影響は無視できる程度と考えられた。
なお、KUTR-015-2 試験では、評価期間を術後 6 カ月までの最良効果としている点で本試
験と異なるが、3 ヶ月時点で評価を行う本研究の設定の方が早期に遺残再発病変を適切に
見積もることになる。追加治療の機会を担保する意味においても、妥当と考えている。
以下の理由から、期待完全奏効割合を 0.9、閾値完全奏効割合を 0.7 として、第一種の過
誤確率(α)を 2.5%片側、第二種の過誤確率(β)を 10%(検出力 90%)としたときに、APC 療
法が PDT と同程度の完全奏効割合を検証するための必要症例数は、二項分布に基づくと 49
例となる。同意撤回等の除外例を想定し、目標症例数を 54 例(食道癌 27 例、胃癌 27 例)
とした。
期待完全奏効割合を 0.9、閾値完全奏効割合を 0.7 とした理由
食道癌及び胃癌に対する過去の治療成績より、食道癌における完全奏効割合の平均、中央
値、(最小、最大)は 0.902, 0.917, (0.800, 0.975)、胃がんにおけるそれらは 0.907,
0.930, (0.789, 0.983)であり、また上述したレザフィリン PDT 国内 II 相試験の完全奏効
割合[95%信頼区間]は 0.885[0.698,0.976]
(23/26 例)であった。これらを参考に評
価例数、調査対象とした文献における脱落、無効、あるいは評価不能等による有効性への
偏りの影響を勘案し、期待完全奏効割合を 0.9 と設定した。
閾値完全奏効割合の設定に関しては、上述したレザフィリン PDT 国内 II 相試験の完全
奏効割合の 95%信頼区間の下限を目安とし、閾値完全奏効割合を 0.7 と設定した。
全体の有効性の検証と食道癌及び胃癌における有効性の扱い

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