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別紙1○先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について (56 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00069.html
出典情報 先進医療会議(第131回 4/10)《厚生労働省》
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は 44 ヶ月、5 年累積リスク 63%と報告されている(観察期間 6-137 ヶ月、平均 39 ヶ月)。
非切除症例 38 例のうち、35 例が観察期間に死亡が確認され、23 例(66%)が原病死、9
例が他病死、3 例が不明であり、5 年生存率は 62.8%であった(観察期間 3-207 ヶ月、平
均 72 ヶ月)。この研究では早期発見、早期治療が重要であると結論づけているが、患者の
年齢や基礎疾患については明らかでない。韓国 Oh らの 101 例(年齢中央値 68 歳[範囲 29–
86 歳])の胃癌自然史に関する後方視的検討では、TNM 分類病期 I の生存期間中央値は 58
ヶ月[範囲:5.9–144.8 ヶ月])であった。ステージ I の 5 年生存率は 46.2%、病期 II 以上は
0%であった。無治療食道癌患者の自然史についてのエビデンスは、さらに限定的である。
米国癌データベースを用いた Keshav らの検討(未治療食道癌 598 例[扁平上皮癌約4割]、
未治療胃癌 690 例)では、食道癌臨床病期 I の 5 年生存率は切除可能症例 10%(生存期間
中央値 11.5 ヶ月)
、切除困難症例 4.7%;胃癌臨床病期 I の 5 年生存率は切除可能症例 9.2%
(生存期間中央値 8.6 ヶ月)、切除困難症例 4.7%であった。これらの報告は全て後方視的
検討であり、未治療の早期癌が進行することは疑う余地はないが、未治療の理由等を含め
バイアスが大きいデータである。ASA-PS 分類別の胃癌内視鏡的切除 488 例の予後を後方
視的に検討した報告では、癌死(原病死)は認めないものの、ASA-PS 3 患者が ASA-PS
1、2 患者に比べ 5 年生存率が低いと報告されている(79.1% vs.87.7%、観察期間中央値 67.8
ヶ月(四分位範囲 51.3–93.1 ヶ月)と 76.8 ヶ月(四分位範囲 51.1–92.5 ヶ月))。多変量解析に
おいても ASA-PS レベルが 5 年生存率に影響を与える要因であることからも(ハザード比
2.56、95%信頼区間 1.18–5.52; p=0.02)
、併存疾患等を含めた他病死が多いことが示唆さ
れる。
内視鏡治療を行うことで生命予後や QOL の改善に寄与すること、または、内視鏡治療と
外科手術を比較し、両者における生命予後や QOL の違いについて明確に示した参考論文
は認められなかったが、食道表在癌、早期胃癌はいずれも未治療で経過観察された場合に
は、数年後に進行癌に発育し、嚥下障害、栄養障害、気道狭窄、誤嚥、瘻孔形成、出血、胸
痛発現等の症状を引き起こし、QOL が低下する可能性がある。癌に起因する諸症状に着眼
し、食道表在癌や早期胃癌の自然史を検討した報告は認められなかったが、高齢化が進む
我が国においては、併存疾患等を有することで EMR/ESD が困難である食道表在癌、早
期胃癌患者が存在することにも配慮しなければならない。このような患者の場合、食道表
在癌、早期胃癌と診断されても全例が早期に癌死(原病死)に至るとは考えられないが、
患者の病状や条件を加味し、リスク・ベネフィットを総合的に考量して何らかの治療を提
供する必要がある。
・対象集団選択の根拠
本研究の対象は併存疾患等で内視鏡切除及び外科的切除が困難な患者であり、診療ガイド
ラインに基づく治療が困難な集団であり、切除可能な患者群よりも明らかに生命予後が悪
いと推定されるコホートである。本研究で想定する肝硬患者を対象とした疫学研究は限定
的であり、生命予後に関する参考文献は極めて少ない。厚生労働科学研究費補助金(障害
者対策総合研究事業)分担研究「肝硬変患者の生命予後の検討」において単施設 267 名の
肝硬変患者が調査され、Child 分類 A、B の 3 年累積生存率は 93.5%、71.0%であること

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