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別紙1○先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について (30 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00069.html |
出典情報 | 先進医療会議(第131回 4/10)《厚生労働省》 |
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先進医療審査の事前照会事項に対する回答1
先進医療技術名: 上部消化管粘膜内癌に対するアルゴンプラズマ併用高周波凝固焼灼療法
2023 年 8 月 14 日
所属・氏名:
北海道大学病院 光学医療診療部
小野尚子
北里大学病院
田邉聡、石戸 謙次
北海道大学病院 医療・ヘルスサイエンス研究開発機構
伊藤陽一、渡邊祐介
1. 研究計画書「2.6 本研究の意義」においては、EMR/ESD と同等の成績が得られれば APC 療法
の意義があると説明されているのに対して、目標症例数設計の設定根拠においては、レザフィリン
PDT と同等以上の有効性を示すことができれば APC 療法に臨床的に意義があると説明されていま
す。APC 療法の臨床的意義を評価する上での比較対照となる治療法について再度説明し、本試験
で示すべき APC 療法の臨床的意義について説明してください。
【回答】
本臨床試験の対象は、併存疾患等の事由から外科的治療(手術)あるいは EMR/ESD が困難であり、
他に有効な治療法のない者である。保険診療においても、本臨床試験における APC 療法の対象患者
群に対して比較対照となる標準治療はない。APC 療法の保険適用については、これまで診療報酬改訂
時に診療成績(観察研究など)を用いて日本消化器病学会等から要望を行ってきたが、エビデンス不十
分といった事由から保険収載に至っていない。このような背景を端緒に、食道表在癌及び早期胃癌(粘
膜内病変)を対象とした APC 療法について、保険収載に資する信頼性の高いエビデンスの収集を目的
に本多施設共同臨床試験を立案した。
食道表在癌、早期胃癌(粘膜内病変)に対する治療技術として APC 療法と EMR/ESD を比較した場合、
APC 療法は EMR/ESD に比べて手技所要時間が短く、術後出血や消化管穿孔といった治療関連合併
症が少なく、癌に対する一定の有効性が期待できる医療技術として位置付けられている。しかしながら、
局所遺残再発において EMR/ESD と比べると APC 療法は一定の課題を有する。リンパ節転移のリスク
が少ない食道表在癌、早期胃癌(粘膜内病変)に対しては、EMR/ESD による内視鏡的切除や外科的治
療(手術)が標準治療である。しかしながら、本臨床試験は、併存疾患等の事由から EMR/ESD あるいは
外科的治療(手術)が困難であり、他に有効な治療法のない者を対象としているため、比較できる治療
法や参考とする臨床試験に乏しく、有効性の評価基準について課題があった。APC 療法と同様の対象
疾患に対する内視鏡治療として、食道癌、胃癌に対する内視鏡的光線力学療法が保険収載されている
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先進医療技術名: 上部消化管粘膜内癌に対するアルゴンプラズマ併用高周波凝固焼灼療法
2023 年 8 月 14 日
所属・氏名:
北海道大学病院 光学医療診療部
小野尚子
北里大学病院
田邉聡、石戸 謙次
北海道大学病院 医療・ヘルスサイエンス研究開発機構
伊藤陽一、渡邊祐介
1. 研究計画書「2.6 本研究の意義」においては、EMR/ESD と同等の成績が得られれば APC 療法
の意義があると説明されているのに対して、目標症例数設計の設定根拠においては、レザフィリン
PDT と同等以上の有効性を示すことができれば APC 療法に臨床的に意義があると説明されていま
す。APC 療法の臨床的意義を評価する上での比較対照となる治療法について再度説明し、本試験
で示すべき APC 療法の臨床的意義について説明してください。
【回答】
本臨床試験の対象は、併存疾患等の事由から外科的治療(手術)あるいは EMR/ESD が困難であり、
他に有効な治療法のない者である。保険診療においても、本臨床試験における APC 療法の対象患者
群に対して比較対照となる標準治療はない。APC 療法の保険適用については、これまで診療報酬改訂
時に診療成績(観察研究など)を用いて日本消化器病学会等から要望を行ってきたが、エビデンス不十
分といった事由から保険収載に至っていない。このような背景を端緒に、食道表在癌及び早期胃癌(粘
膜内病変)を対象とした APC 療法について、保険収載に資する信頼性の高いエビデンスの収集を目的
に本多施設共同臨床試験を立案した。
食道表在癌、早期胃癌(粘膜内病変)に対する治療技術として APC 療法と EMR/ESD を比較した場合、
APC 療法は EMR/ESD に比べて手技所要時間が短く、術後出血や消化管穿孔といった治療関連合併
症が少なく、癌に対する一定の有効性が期待できる医療技術として位置付けられている。しかしながら、
局所遺残再発において EMR/ESD と比べると APC 療法は一定の課題を有する。リンパ節転移のリスク
が少ない食道表在癌、早期胃癌(粘膜内病変)に対しては、EMR/ESD による内視鏡的切除や外科的治
療(手術)が標準治療である。しかしながら、本臨床試験は、併存疾患等の事由から EMR/ESD あるいは
外科的治療(手術)が困難であり、他に有効な治療法のない者を対象としているため、比較できる治療
法や参考とする臨床試験に乏しく、有効性の評価基準について課題があった。APC 療法と同様の対象
疾患に対する内視鏡治療として、食道癌、胃癌に対する内視鏡的光線力学療法が保険収載されている
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