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最終とりまとめ (15 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41063.html
出典情報 ヘルスケアスタートアップ等の振興・支援策検討プロジェクトチーム 最終とりまとめの公表について(6/27)《厚生労働省》
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3. 振興・支援策について

(1) 総論

ア. ヘルスケアスタートアップ・エコシステムの概況
本PTの中心的な検討対象とした4つの対象領域に固有の課題・機会の検討
に先立ち、本節においては複数の対象領域にまたがる課題・機会について
「総論」として紹介する。
本PTが行ったヒアリングを通じて、日本におけるヘルスケアスタートア
ップを取り巻くエコシステムは、全体として「改善の努力はある」が、
「未
熟」であり、「つながりが乏しい」との評価が浮かび上がった。具体的に
は、日本では優れた研究・科学があっても、人材や資金等の経営資源が集
まり難く、シーズを練り上げ事業化又はピボット(軌道修正)する土壌が
脆弱であるとの見方は根強い。また、いざ成長しようとしても、硬直的で
あったり、曖昧な規制や保険のルール、治験開発環境の非効率性、そして
スタートアップに冷たい市場が立ちはだかっている、との声も聞かれた。
さらに、スタートアップと大手事業会社との関係性が「希薄である」との
声があるなど、コミュニティが分散している上、海外とのつながりもわず
かであり、スタートアップは孤軍奮闘になりがちと指摘されている。
前節で紹介した「世界直行型」から「国内充実型」までのいずれのアプロ
ーチを推し進めるにしても、我が国のヘルスケアエコシステム全体に通
底するこれらの課題への対応は急務である。特にヘルスケア分野は政府
が規制と産業振興の両面で、健全な発展を推進することが期待されてお
り、厚生労働省はじめ政府・自治体が果たしうる役割は大きい。「サイエ
ンス・ヒト・カネ・開発環境・市場」の5つの要素のどこに目詰まりや連
携上の課題があるかを検証し、パッケージとして並行して対応を進める
必要がある。
以下では、まず我が国のヘルスケアエコシステムの複数の対象領域に共
通する課題として浮かび上がった10のテーマとその対応策について述べ
る。

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