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最終とりまとめ (68 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41063.html
出典情報 ヘルスケアスタートアップ等の振興・支援策検討プロジェクトチーム 最終とりまとめの公表について(6/27)《厚生労働省》
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が一般的で、人手不足という課題は顕在化しておらず、今後の高齢化
に向けて介護環境・介護制度を構築していく段階である。中国の介護
環境は複雑であり、国内の所得格差も要因となって一律の介護制度
の構築が実現できておらず、省や地域ごとの介護体制の整備方法が
模索されている。

(ウ) スタートアップの実績

先述のとおり介護サービスの需要は国内外で拡大傾向にあり、介護
テックへの期待も高まっているが、日本の介護テックスタートアッ
プはおよそその果実を獲得できていないのが現状である。介護テッ
クスタートアップの上場事例はほとんどない等、スタートアップの
成長を支え、成功に導くのに十分なエコシステムが形成されていな
い。2023 年になって、施設分野を中心とした介護テックスタートア
ップがようやく 1 社上場したが、在宅分野では未だに上場実績が全
くない。
投資家からは、
「介護テック領域は成功事例が少ないために、事業の
収益性や投資のリターンを見込みづらく」、起業家と投資家の双方に
とって新規参入の障壁が高い業界との指摘がある。社会ニーズに合
致したビジネスの構築を支援すると共に、そうした支援を通じ介護
マーケットへの投資家の期待を向上させていく方策が求められてい
る。

イ. スタートアップ支援の基本戦略

上述の健康・医療分野とは異なり、介護分野では、海外進出よりも前
に、まずは高齢化率が世界最高である日本国内において、深刻化する
介護人材不足への対応策を講じる必要がある。そのためにも、介護現
場で必要とされる介護テックのスピーディーな社会実装に向けた措
置が急務である。また、一般的に、経営体力に乏しいテック系スター
トアップが、自社の製品・サービスの需要がある国を特定し、その国
の関連法制度や現地オペレーションについて調査を行った上で、実
証実験を行える現地の事業所を見つけ、有効なエビデンスを収集す

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