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資料1-2-5診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (102 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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STAR 遺伝子又は、CYP11A1 遺伝子の異常(注 4)

V. 除外項目 以下の全ての疾患を除外する。
・先天性副腎低形成症
・ACTH 不応症
・21-水酸化酵素欠損症
・3β 水酸化ステロイド脱水素酵素欠損症
(注1)本症では殆どが 性染色体の構成にかかわらず、大部分で外性器は女性型であるが、一部外性器の軽度
の男性化を示す 46, XY 女性例(StAR(STAR 異常、P450sccCYP11A1 異常))、外性器が完全な男性型を
示す 46, XY 男子例(StARSTAR 異常症)が存在する。
(注2)先天性リポイド過形成症(特に P450scc 異常)でも副腎の腫大を認めない場合があり、その場合先天性副
腎低形成との鑑別は難しい。特に治療開始後に副腎の腫大を認めない際に、本症を否定することはできな
い。遺伝子診断を参考に診断する。
(注3(注2)国内ではガスクロマトグラフ質量分-選択的イオンモニタリング法による尿ステロイドプロフィルが可
能であり、診断に有用である。(ただし、本検査のみで先天性リポイド過形成症と先天性副腎低形成症との
鑑別は不可。)。

<確定診断>
除外項目を除外した上で、
3つの臨床症状、副腎の腫大を認めた場合は、「(注3)先天性リポイド過形成症」と診断する。特(とくに
CYP11A1 異常)でも副腎の腫大を認めない場合があり、その場合先天性副腎 CT 低形成との鑑別は難しい。
(注 4) 1歳以降における fat density を伴う副腎腫大は診断的価値が高い副腎不全症状や皮膚色素沈着が顕
性化する非古典型の多くでは、ミネラルコルチコイド産生能や性ホルモン産生能は保持される。このため、
ACTH 不応症との鑑別には遺伝子解析が必須である。


注1、注2にあるように非典型例では臨床症状、各種検査所見を組み合わせて診断を行う。ただし、副腎不
全を来しているときは治療が優先される。ステロイド補充は、各種内分泌検査、染色体検査の結果を待たず
に行う。症状が落ち着いてから、各種検査結果を総合して診断を確定する。必要であれば遺伝子診断を行
う。

<診断のカテゴリー>
Definite1:I+II+III+V を満たすもの
Definite2:I+II+IV+V を満たすもの
Probable:I+II+V を満たすもの
Possible:I+V、又は II+V を満たすもの

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