よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料1-2-5診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (47 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

<診断基準>
72 下垂体性ADH分泌異常症
A.バゾプレシンバソプレシン分泌低下症(中枢性尿崩症)
完全型及び部分型 Definite を対象とする。
1.主要項目
(1)主症候
①口渇
②多飲
③多尿
(2)検査所見
①尿量は1日成人においては 1 日 3,000mL000 ml 以上。又は 40 ml/kg 以上、小児においては 2,000
ml/m2 以上。
②尿浸透圧は 300mOsm300 mOsm/kg 以下。
③水制限高張食塩水負荷試験においても尿浸透圧は 300mOsm/kg を越えない。
④血漿バゾプレシン濃度:血清ナトリウム濃度と比較して相対的におけるバソプレシン分泌の低下する。
: 5%高張食塩水負荷(0.05mL05 ml/kg/min で 120 分間点滴投与)時に、血清ナトリウムと血漿バゾプレ
シンがそれぞれ、i)144mEq/L で 1.5pg/mL 以下、ii)146mEq/L で 2.5pg/mL 以下、血漿浸透圧(血清ナ
トリウム濃度)高値においても分泌の低下を認める(注 1)。
iii)148mEq/L で 4pg/mL 以下、iv)150mEq/L 以上で 6pg/mL 以下である。
⑤バゾプレシン④水制限試験(飲水制限後、3%の体重減少又は 6.5 時間で終了)においても尿浸透圧
は 300 mOsm/kg を超えない。
⑤バソプレシン負荷試験[バソプレシン(ピトレシン注射液®)5 単位皮下注後 30 分ごとに 2 時間採尿]で
尿量は減少し、尿浸透圧は 300mOsm300 mOsm/kg 以上に上昇する(注 2)。
(3)鑑別診断
多尿を来す中枢性尿崩症以外の疾患として次のものを除外する。
①高カルシウム血症:血清カルシウム濃度が 11.0mg/dL を上回る。
②心因性多飲症:高張食塩水負荷試験とで血漿バソプレシン濃度の上昇を認め、水制限試験で尿量の
減少と尿浸透圧の上昇及び血漿バゾプレシン濃度の上昇をを認める。
③②腎性尿崩症:バゾプレシン家族性(バソプレシン V2 受容体遺伝子変異又はアクアポリン 2 遺伝子
変異)と続発性[腎疾患や電解質異常(低カリウム血症・高カルシウム血症)、薬剤(リチウム製剤など)
に起因するもの]に分類される。バソプレシン負荷試験で尿量の減少と尿浸透圧の上昇を認めない。
定常状態での血漿バゾプレシン濃度の基準値は 1.0pg/mL 以上となっている。
2.参考事項
(11)血清ナトリウム濃度は正常域の上限に近づくか、あるいは上限をやや上回ることが多い。
(2)2)MRI T1 強調 MRI 画像におけるおいて下垂体後葉輝度の低下。ただし、高齢者では正常人でも低

- 47-