資料1-2-5診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (88 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》 |
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(注3)重症成人 GH 分泌不全症が疑われる場合は、インスリン負荷試験又は GHRP-2 負荷試験をまず試
みる。インスリン負荷試験は虚血性心疾患や痙攣発作を持つ患者では禁忌である。追加の検査とし
てアルギニン負荷あるいはグルカゴン負荷試験を行う。クロニジン負荷、L-DOPA 負荷と GHRH 負荷
試験は偽性低反応を示すことがあり、GHRH 負荷試験は視床下部障害や放射線療法後に偽性反応
を示すことがあるので使用しないため診断基準には含まれていない。
(注4(注4)現在の GH 測定キットはリコンビナント GH に準拠した標準品を用いている。キットにより GH 値
が異なるため、成長科学協会のキットごとの補正式で補正した GH 値で判定する。
(注5)次のような状態においては、GH 分泌刺激試験において低反応を示すことがあるので注意を必要と
する。
1. 甲状腺機能低下症:甲状腺ホルモンによる適切な補充療法中に検査する。
2. 中枢性尿崩症:DDAVP による治療中に検査する。
3. 成長ホルモン分泌に影響を与える下記のような薬剤投与中:可能な限り投薬中止して検査する。
薬理量の糖質コルチコイド、α -遮断薬、β -刺激薬、抗ドパミン作動薬、抗うつ薬、抗精神病薬、抗コ
リン作動薬、抗セロトニン作動薬、抗エストロゲン薬
4. 高齢者、肥満者(アルギニン負荷、グルカゴン負荷試験の場合)、中枢神経疾患やうつ病に罹患した
患者
(注5)現在の GH 測定キットはリコンビナント GH に準拠した標準品を用いている。しかし、キットにより GH
値が異なるため、成長科学協会のキットごとの補正式で補正した GH 値で診断する。
(注6)栄養障害、肝障害、コントロール不良な糖尿病、甲状腺機能低下症など他の原因による血中濃度の
低下がありうる。
(注7(注6)重症型以外の成人 GH 分泌不全症を診断できる GHRP-2 負荷試験の血清(血漿)GH 基準値
はまだ定まっていない。
(附1)下垂体性小人症、下垂体性低身長症又は GH 分泌不全性低身長症と診断されて GH 投与(注7)器
質性疾患による治療歴がある複数の下垂体前葉ホルモン分泌障害を認める場合には、下垂体炎など
自己免疫機序によるものでも、成人においてを除いて、ほとんどの場合 GH 分泌刺激試験に正常が障
害されている。
(注8)栄養障害、肝障害、コントロール不良な反応を示すこと糖尿病、甲状腺機能低下症など他の原因に
よる血中濃度の低下があるので再度検査ありうる。
(注9)単純性脂肪肝だけではなく、非アルコール性脂肪肝炎、肝硬変の合併にも注意が必要である。
(附2)成人において GH 単独欠損症を診断する場合には、2種類以上の GH 分泌刺激試験において、基
準を満たす必要がある。
(附3)18 歳未満であっても骨成熟が完了して成人身長に到達している場合に本手引きの診断基準に適合
する症例では、本疾患の病態は既に始まっている可能性が考えられる。
E.プロラクチン(PRL)分泌低下症
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