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参考資料3-2 令和3年度終了研究課題の成果の一覧 (23 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26761.html
出典情報 厚生科学審議会科学技術部会(第130回 7/14)《厚生労働省》
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No.

年度

研究課題名

研究事業名 研究代表者

専門的・学術的観点からの成果

検診情報と栄養
情報の標準的な
データ項目・様
80 式・交換方式を
FHIR準拠仕様と
して開発する研


多様化した女性
の活躍の場を考
慮した女性の健
81 康の包括的支援
の現状把握およ
び評価手法の確
立に向けた研究

先天性骨髄不全
症の登録システ
ムの構築と診断
82 基準・重症度分
類・診断ガイドラ
インの確立に関
する研究

3

3

3

原著論文 その他の論 学会発表 特許(件 その他
(件数) 文等(件数) (件数)
数)
(件数)
和文 英文等
和文 英文等
国内 国際 出願 取得 施策への反映
普及・啓発活動

臨床的観点からの成果

ガイドライン等の開発

その他行政的観点からの成果

その他のインパクト

3

自治体検診のFHIR準拠仕様とそ
のprofileが作成され、8種類の検
診について検診情報が次世代標
準のFHIRで記述できるようになっ
たことは、学術的、国際的にも重
要なステップである。栄養情報の
循環器疾
標準化は、栄養の普及に大きく繋
患・糖尿病
がるものであり、健診・医療・介護
等生活習 大江 和彦
の情報利活用とともに、国民一人
慣病対策
ひとりの健康増進、疾病予防・重
総合研究
症化予防、介護予防・重度化予防
に寄与することができる。FHIR準
拠の仕様を策定するにはリソース
マッピングの観点からさらなる分
析が必要であることも指摘でき
た。

がん検診の結果情報が次世代標
準FHIRで収集できるようになる
と、他の臨床データとの統合デー
タベース解析は将来効率的に実
施できるようになる。栄養情報も
同様にFHIRで収集、流通できるよ
うになる契機となり、他の臨床情
報との統合的な解析が可能とな
る。

自治体検診、栄養情報ともにFHIR
仕様の策定が進めらて、特に自
治体検診の仕様はすでにドラフト
として公開できた。今後、厚労省
標準に認定するステップにはいれ
るようさらに精緻化を進めるきっ
かけとなった。

ヘルスデータ改革においても、検
診や栄養情報のディジタル化に伴
う次世代FHIR標準化が計画され
ており、これを見据えた今回の
FHIR仕様の策定や検討が、今後
の医療のディジタル化やヘルス
データ改革に重要な構成要素とな
ることが期待される。

特定健診や保健指導と同様に、
自治体検診や栄養情報がFHIRで
蓄積されるようになると、FHIRの
簡便なインタフェイスを活用してス
マホアプリなどでも自己情報の参
照ができるようになるインフラの構
築が期待される。

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1

3

女性の健
康の包括
的支援政
策研究

女性の健康支援は、妊娠・出産、
思春期の性、不妊、骨粗鬆症、認
知症の支援が5〜3割の自治体
で実施されていたが、子宮内膜症
等婦人科疾患の支援は皆無で
あった。また企業、保険者、学校
では殆ど実施されていなかった。
また、若年出産の少なさと自治体
飯島 佐知
による若者への避妊等の教育と

の関連は見られたが、子宮頸が
ん検診の受診勧奨は若年者の受
診率の高さと関連はなく、若年者
により効果のある勧奨方法への
変更が必要であることが示唆され
た。公衆衛生学会等で発表し話
題となった。今後、外の学術雑誌
で発表を行う。

本女性の健康支援は、妊娠・出
産、思春期の性、不妊、骨粗鬆
症、認知症の支援が5〜3割の自
治体で実施されていたが、子宮内
膜症等婦人科疾患の支援は皆無
であった。また企業、保険者、学
校では殆ど実施されていないこと
が明らかになった。このため、今
後、自治体、企業、保険者、教育
機関が実施すべき女性の健康支
援の課題と種類が明確になり、手
順書を参考に具体的な実施計画
を立案、評価することが可能に
なった。今後、国内外の学術雑誌
で発表を行う。

自治体、保険者、企業、学校向け
の女性の健康支援の手順書を作
成した。各事業所が実施すべき、
女性の健康支援の種類、成果指
標、連携のあり方を明記したこと
により、今後統一した様式で、実
施計画の立案、統一指標による
事業評価が可能となった。今後、
内容をさらに精選して学会発表、
ホームページ等で公表する。

自治体、保険者、企業、学校向け
の女性の健康支援の手順書を作
成した。各事業所が実施すべき、
女性の健康支援の種類、成果指
標、連携のあり方を明記したこと
により、今後統一した様式で、実
施計画の立案、統一指標による
事業評価が可能となった。今後、
内容をさらに精選して学会発表、
ホームページ等で公表する。今
後、審議会の資料として提出予定
である。

女性の生涯にわたる健康を見据
えたプレコンセプションケア 週刊
医学界新聞. 第3400号2020年12
月14日. 小児期からの包括的性
教育の必要性. 家族と健康. 第
800号. 4-5.2020年11月1日、AIが
見た「産後クライシス」東京新聞朝
刊2021年1月30日、産後ママを支
える視点 東京新聞朝刊2021年3
月16日、 NHK「性について語ろう」
30秒動画①プライベートゾーンっ
て?②相手の気持ちも大切に③
男らしさ、女らしさに縛られてな
い?④性のあり方って?2021年3
月28日から1年間放送

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3

5

難治性疾
患政策研


Diamond-Blackfan 貧血(DBA)に
似た骨髄不全症(IBMFS)症例の
エクソーム解析から、TP53のde
novo活性化変異によって起る新
たなIBMFSが見出された。さらに、
Fanconi貧血(FA)に似た再生不
伊藤 悦朗
良性貧血患者のエクソーム解析
から、二つのフォルムアルデヒド
解毒酵素ADH5とALDH2が同時に
欠損する新たなIBMFS、Aldehyde
Degradation Deficinecy (ADD)症
候群が見出された。

IBMFSの遺伝子解析を含めた中
央診断の体制が軌道に乗り、日
本におけるIBMFSの原因遺伝子
の種類や頻度、遺伝子異常と臨
床病態との関連が明らかになって
きた。新規原因遺伝子の発見や
既知の原因遺伝子のIBMFSの臨
床像は軽症例から重症例まで多
彩で、中央診断登録システム、遺
伝子変異解析システムを整備す
ることで、初めて確定診断がつけ
られることが明らかになった。正
確な診断が可能となったことで、
個々の症例に対して、より適切な
治療の選択が可能となった。

本邦におけるIBMFSについて、こ
れまでに類をみない大規模な解
析結果が得られた。特に、本邦に
おけるDBAとFAに対する最近の
造血幹細胞移植の成績と悪性腫
瘍の発症実態が初めて把握され
た。本研究の成果をもとに、平成
29年度に作成した診療ガイドを改
定した。最新のエビデンスを基づ
いて移植プロトコールを含む治療
ガイドラインの改定も行った。特
に、DBAでは新規バイオマーカー
を加えた診断基準を作成すること
ができ、大きな進歩があった。

FAの遺伝子診断の依頼を受けた
症例からFAの亜型である新規の
骨髄不全症ADH5/ALDH2欠損症
を同定し、Bloodに掲載された。
DBAに似た骨髄不全症症例から、
TP53のde novo活性化変異によっ
て起る新たなIBMFSを同定し、
AJHGに報告した。これらの成果
は、マスコミにも取り上げられた。

27 104

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開始 修了

3

23

IBMFSは軽症例から最重症例ま
で広範囲な病像を示すことから、
臨床所見のみで診断することは
容易ではない。遺伝子解析を含
めた中央診断の体制が軌道に乗
り、日本におけるIBMFS患者の原
因遺伝子の種類や頻度、遺伝子
異常と臨床病態との関連が明ら
かになってきた。本研究により
「IBMFSレジストリ」が構築され、
継続的に稀少疾患であるIBMFS
の登録・解析が可能となり、
IBMFSの疫学事項を高い精度で
把握することを可能とする基礎が
できた。行政的観点かもその意義