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参考資料3-2 令和3年度終了研究課題の成果の一覧 (48 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26761.html
出典情報 厚生科学審議会科学技術部会(第130回 7/14)《厚生労働省》
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No.

年度

研究課題名

研究事業名 研究代表者

専門的・学術的観点からの成果

臨床的観点からの成果

美容医療におけ
る合併症実態調
査と診療指針の
163 作成及び医療安
全の確保に向け
たシステム構築
への課題探索

横断的課題に広
く対応し医療ICT
基盤上で活用さ
164 れる診療ガイドラ
インの作成・編
集・導入を推進
するための研究

患者ニーズを踏
まえた美容医療
165 に関する調査と
課題整理のため
の研究

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3

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美容医療診療指針の公表により、
医療者、患者ともに標準的な美容
医療の知識を共有できるように
なった。未承認医薬品、材料、機
器が多く使用される美容医療にお
いて、科学的根拠に乏しくリスク
の高い施術について注意喚起す
ることができたことで、充填材注入
による乳房増大術等の施術が統
計上も減少が明らかとなった。わ
が国の美容医療の安全性向上を
目指す上でも本診療指針の果た
す役割は大きい。また、美容医療
における医療安全に関する項目
についても記載した。今後、自費
診療施設における医療安全管理
体制の整備に役立つものと考え

原著論文 その他の論 学会発表 特許(件 その他
(件数) 文等(件数) (件数)
数)
(件数)
和文 英文等
和文 英文等
国内 国際 出願 取得 施策への反映
普及・啓発活動

ガイドライン等の開発

その他行政的観点からの成果

その他のインパクト

美容医療に関連する5学会(日本
美容外科学会JSAPS・JSAS、日
本美容皮膚科学会、日本形成外
科学会、日本皮膚科学会)が合同
で美容医療診療指針を作成した。
加えて美容医療における医療安
全に関する項目を作成した。最終
案は班会議での合意と学会員へ
の意見聴取を行い、提出された意
見を反映させた最終版は関連5学
会の全理事会から承認を得た。

美容医療関連5学会の連携による
有害事象実態調査や診療指針作
成、患者意見収集事業を行うこと
で、わが国の美容医療に関する
課題等の情報共有ができ、美容
医療の質を向上させる。行政と連
携して医療安全 医療倫理上の課
題を検討し、重大な有害事象を回
避するためのシステム構築に活
用できる。美容医療機関に向けて
インフォームド・コンセントの徹底
や高難度新規医療技術・未承認
新規医薬品等を含む手続きの周
知、既存の医療安全施策の周知
と参加を推進するための施策、及
び再発防止システムの構築に活
用が可能である。

本研究事業で行った美容医療合
併症実態調査、美容医療診療指
針作成、及び美容医療患者体験
談調査と再発防止を検討するシス
テム構築課題整理の三研究の成
果は、日本形成外科学会を始め
とする関連学会で発表し医学系
雑誌でも掲載された。美容医療診
療指針は前回と同様、日本美容
外科学会会報に掲載する計画で
ある。

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開始 修了

地域医療
基盤開発
推進研究

シミ イボ ホクロに対するレー
ザー治療、顔のシワ タルミに対す
るPRP療法及びスレッドリフト治
療、ヒアルロン酸製剤注入による
乳房増大術等の安全性と有効性
について、文献検索を行いエビデ
大慈弥 裕 ンスレベルを区分けした。その結

果、有効性に関する科学的根拠
が不足し、リスクの高い施術に対
しては、「行わないことを強く推奨
する」などの表現で注意を喚起し
た。成果はJSAPS機関誌に掲載
する予定で、前回同様国内外から
大きな反響があると考える。

地域医療
基盤開発
推進研究

医療ICTで提案されているHL7
FHIR等の標準規格を含めた連携
技術について、診療ガイドラインを
医療現場で活用するための複数
の連携手法と技術的課題や将来
性について整理し、今後向かうべ
き方向性を示した。また、Mindsガ
福岡 敏雄
イドラインライブラリーに掲載され
ている、国内の診療ガイドライン
の分類方法を、疾患カテゴリーだ
けではなく横断的領域カテゴリー
を加えて分類をし、今後重複領域
や不足領域を明らかにする体制
を整えた。

画像診断領域について国内外の
調査を行い、「疾患横断的課題に
対応する画像診断ガイドラインの
作成に向けた手引き」としてまとめ
た。画像診断は多くの診療ガイド
ラインに組み込まれている。この
手引きを利用する事で診療ガイド
ラインを効率よく作成できる事に
加えて、標準的な被ばく量の評価
や技術的な限界を踏まえた現場
にあったガイドライン作成が可能
となる。

日本医学放射線学会「疾患横断
的課題に対応する画像診断ガイド
ラインの作成に向けた手引き」を
まとめた。これは、ガイドラインを
作成するにあたってのガイドライ
ンとして活用されるものである。今
後学会ホームページで公開され、
画像診断を含む診療ガイドライン
の作成や編集に活用される予定
である。

令和4年度の厚生労働省委託事
業「EBM(根拠に基づく医療)普及
推進及び診療ガイドラインを参照
できる仕組みの開発研究事業」と
して、診療ガイドラインデータベー
スの整備 マッピング、ガイドライ
ン作成者支援、また医療情報シス
テムで活用されるための診療ガイ
ドラインを参照するシステム開発
などに、引き継がれる。

研究成果を踏まえ「医療の質向上
に向けた診療ガイドラインの活
用」講演を、厚生労働省補助事業
「医療の質向上のための体制整
備事業」で開催された第3回医療
の質向上のためのコンソーシアム
で行い、診療ガイドラインと医療
ICTの展開について意見交換を
行った。QI事業に参加する多くの
医療機関の病院管理者などの参
加を得た。

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地域医療
基盤開発
推進研究

本結果は50名のアンケート解析で
あり、乳がんⅣ期の再建、SNSの
取り扱い、対側乳房整容的改善
(美容と同様の自由診療)につい
て検討した。美容医療の従事者・
患者はその枠内で確立するが、
一部が保険診療、一部が自由診
療の混在した領域は乳房・乳がん
秋田 定伯
の領域のみであると判断された。
乳房/乳がん領域で美容に対す
る考え方を決定することが重要思
われる。本研究は政策的なアン
ケートであり、今後もこの枠組み
で研究を継続することが重要であ
ると思われ保険適応まで進めるこ
とが重要であると判断された。

乳がん再建患者が、どのような説
明を受け、どのようなことで悩み・
フォローアップを受けているか、詳
細は美容医療同様実情について
不明な現状を踏まえ、乳房切除手
術(温存手術、全摘手術、予防的
切除など)ならびに乳房再建手術
後の18歳以上の女性50人のweb
アンケートでは、自家組織者(皮
弁(20名)、自家脂肪移植(15名))
または異物(インプラント=美容医
療同様材料)(23名)使用者であっ
た。また脂肪注入について保険適
応については、おそらく皮弁自家
組織再建と同時に無償で提供さ
れていると推察された。

本研究はwebアンケートを用いた
端緒的研究であり、美容医療で用
いられるインプラントを含む乳ガン
切除後再建患者への初めてのア
ンケートで調査であった。本研究
で得られた、Ⅳ期の再建は既存ガ
イドラインでは推奨されていない
が、現状は実施しており、患者な
ど当事者意向を踏まえそれらにき
め細かく対応するガイドラインの
作成が必要である。また、SNS、
対側乳房整容改善など美容医療
と関連する不確定情報に対する
対処方法について医療者・患者当
事者で正しく理解し活用する方法
の開発とガイドラインでの作成が
必要である。

美容医療とインプラント材料など
共通の乳がん再建患者での意識
調査を実施し、unmet needs、
hidden agenda を初めて描出し行
政提案した。乳がん再建のよう
な、一部が保険診療、一部が自由
診療の混在した領域は重要であ
り、乳房/乳がん領域で美容に対
する考え方を示し、他領域まで拡
大し行政提案する必要がある。本
研究骨子は、保険医療の根幹に
も寄与する政策的なアンケート調
査であり、今後調査対象者数を増
加し、乳ガン、再建、患者会で構
成される本研究班を継続しつつ保
険適応まで展望する。

患者側の意識と医療施設の判断
は異なる事もあり、特に、美容医
療は自由診療のため、正確・詳細
は調査はなされていない。ガン患
者の意識と対比しつつunmet
needs、hidden agenda を描出し
た。本結果要旨は日本オンコプラ
スティックサージャリー学会、日本
乳癌学会、日本形成外科学会な
どで発表予定である。また研究代
表者は日本形成外科学会ガイド
ライン委員会作成作成中の「患者
さんのための乳房再建ガイドブッ
ク」の評価委員に委嘱されてお
り、本研究班結果を反映する予定
である。

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