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参考資料5 がん検診事業のあり方について(案)(高橋参考人提出資料) (113 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23760.html
出典情報 がん検診のあり方に関する検討会(第34回 2/4)《厚生労働省》
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別添7 がん検診に関する自治体からの照会及び回答
作成:国立がん研究センターがん対策研究所がん医療支援部検診実施管理支援室
監修:厚労省「がん検診の精度管理における指標の確立に関する研究」班

1.検診対象者について

Q1

がん検診(住⺠検診)の対象年齢に上限はないのでしょうか。

A1

現時点ではありません。しかしいずれは対象年齢の上限が必要であり、国の検討会で議論してい
るところです。
がん検診には利益(死亡率減少など)と不利益(例えば胃部エックス線検査ならバリウム誤嚥や
被ばくなど)があります。⾼齢者の利益/不利益バランスは個⼈差が⼤きいので、現状では医師
等と相談して受診の有無を決定することになります。なお、厚⽣労働省「がん予防重点健康教育
及びがん検診実施のための指針(令和 3 年 10 ⽉ 1 ⽇⼀部改正)」では、積極的に受診勧奨を⾏
う対象者の年齢上限として 69 歳を推奨しています(70 歳以上の⽅についても、受診機会を提供
することが前提です)。
がん検診の利益と不利益については、下記のサイトを参照してください。
国⽴がん研究センターがん情報サービス、医療関係者向けサイト(がん検診)
https://ganjoho.jp/med_pro/cancer_control/screening/screening.html

Q2

30 歳代から乳がんは増えてくるといわれますが、30 歳代の検診はなぜ国の指針で認められない
のです
か。

A2

40 歳未満の乳がん検診は死亡率減少を⽰す科学的根拠が認められておらず、もし国策として⾏っ
た場合、検診による不利益が利益を上回る可能性があるからです。なお、症状があればすぐに受
診することを促す必要があります。
がん検診が必要かどうかは、「そのがんが多いかどうか」という視点だけでは決められません。
国の指針で推奨された検診は、そのがん検診の実施により当該がんの死亡率を減少させること
(利益)が科学的に認められ、かつ、利益が不利益を上回ると認められたものです(他にも、例
えば精度管理ができるかどうか等の条件が考慮されます)。

Q3

性交渉の経験がない⽅は⼦宮頸がん検診の対象外でしょうか。

A3

現在の国の指針によれば、⼀律に検診対象外とすることは難しいです。現時点では、性交渉の経
験の無い⽅の受診機会を制限するのではなく、⼦宮頸がんのリスクが低いことや検診⼿法などを
予め説明し、受診同意を得られる⽅だけ受診していただくのが良いと考えます。
性交渉の経験のない⼥性はヒトパピローマウイルス(HPV)の感染率が低く、⼦宮頸がんの罹

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