参考資料5 がん検診事業のあり方について(案)(高橋参考人提出資料) (116 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23760.html |
出典情報 | がん検診のあり方に関する検討会(第34回 2/4)《厚生労働省》 |
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A13
要精検者は精検の対象ですから、本来なら、次回の検診対象から精検未受診者を除くことが望ま
しいですが、現時点で⼀律に検診対象外とするには問題があります。
精検未受診者を次回の検診対象から除外するには、まず受診台帳がきちんと整備され、⼀⼈ひ
とりの検診/精検受診状況が管理できることが必要です。その上で、
・精検未受診の理由を個別に把握し、もしその⽅が特に⾼齢であるとか、体⼒的に精検を受け
ることが難しい場合は、次回のがん検診を受けないよう薦め、ご本⼈の了解を得た上で次回
の検診対象外とする。
・精検を受けられない事情が特に無いにも係らず毎年精検を受けない⽅については、「精検を
受けないと検診の成果が得られないこと」を丁寧に説明する。それでも未受診が続くようで
あれば、本⼈の了解を得た上で、受診勧奨の中⽌を検討する。
などが考えられます。
現時点で上記の体制が整わない場合は、(本来の検診の意義から外れますが)精検未受診者も次
回の検診対象とせざるを得ないと考えます。
2.検診項⽬について
Q14
国の指針で推奨された検診に追加して、アミノインデックスがんリスクスクリーニング
(ACIS)などの指針外検診を、⾃治体独⾃の判断で追加してもかまいませんか。
A14
指針外の検診を追加で⾏うと、住⺠の不利益(過剰診断による治療で⼼⾝にダメージを被るなど)
につながる恐れがあります。指針で推奨された検診のみを⾏うようお願いします。
ある検査をがんのスクリーニングとして⽤いるには、検診を受けることによる利益として、健康
な集団のがん死亡率を下げる科学的根拠が確⽴し、さらに不利益が利益に⽐べて⼩さいことが
必要です。その上で国は、適切な検診⽅法として推奨しています。
なお、アミノインデックスは上記の科学的根拠が証明されていません。(まだきちんとした研究
はなく、有効性が不明なばかりでなく、がんがどのくらい発⾒されるかも不明です)。
がん検診の利益と不利益については、下記のサイトを参照してください。
国⽴がん研究センターがん情報サービス、医療関係者向けサイト(がん検診)
https://ganjoho.jp/med_pro/cancer_control/screening/screening.html
Q15
胃がんリスク評価(ピロリ菌感染の有無と胃粘膜萎縮の程度から、胃がんのリスクをA〜Dで評
価する)を実施した後、ハイリスクの⼈に内視鏡検査を⾏っても良いですか。
A15
胃がんリスク評価は、現時点では科学的根拠がなく対策型検診として推奨されていません。住⺠
検診では実施しないようお願いします。
胃がんリスク評価がA(ピロリ菌感染なし、胃の萎縮なし)の⽅が本当に低リスクかと⾔うと、
現在の検査法では少し信頼度が低いです。また、除菌治療を受けた⽅や偶然に除菌された⽅の中
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