参考資料5 がん検診事業のあり方について(案)(高橋参考人提出資料) (114 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23760.html |
出典情報 | がん検診のあり方に関する検討会(第34回 2/4)《厚生労働省》 |
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体による検診の運⽤⾯を考えると、性交渉の経験のない⽅を検診対象から除外することは現実
的ではありません。
Q4
⼦宮を全摘出した⽅は⼦宮頸がん検診の対象になりますか。
A4
⼦宮筋腫や⼦宮頸がんで⼦宮を全摘出した⽅は検診の対象外です(⼦宮頸がんの再発の有無を確
認するために、医療機関でのフォローアップが必要です)。⼀⽅、⼦宮腟上部切断術といって⼦宮
体部を摘出し⼦宮頸部を残す⼿術を⾏った場合(分娩時の⼤出⾎による緊急⼿術など)は、残存
⼦宮頸部から⼦宮頸がんが発⽣する可能性があり、⼦宮頸がん検診の対象になります。
⼦宮頸がんで⼦宮を全摘出した後の再発の有無は細胞診だけでは判断できず、他の検査を併⽤
することがしばしばあります。従って、がん検診としての細胞診のみで術後フォローアップを⾏
うことは、検診の意義に合致しないばかりでなく、患者さんにも不利益が起きる恐れがありま
す。⼦宮体がんによる⼦宮全摘出術後の⽅も同様です。また、⼦宮筋腫など他の疾患で⼦宮を全
摘出した⽅に対しても、残った腟の断端の擦過細胞診による腟がんの検診も、死亡率を減少させ
る効果が明らかでないことから検診対象になりません。
Q5
妊婦健診(健康診査)の項⽬として⼦宮頸がん検診を実施することは可能ですか。
A5
可能です。その場合は対策型検診として⾮妊時と同様の⼿順のもとに⾏ってください(対象年齢、
受診間隔、検査⽅法、要精検者への精検受診勧奨の実施、精検結果の追跡実施などを遵守する)。
なお、妊婦健診で⾏った⼦宮頸がん検診(指針と同⼀の検診項⽬のみ:細胞診)は、地域保健・健
康増進事業報告に計上することになっています。ただし、受診者数だけでなく、細胞診の判定別
⼈数や精検受診の有無別⼈数の報告をお願いします。受診者数のみの報告は認められていません
(厚労省確認済み)。
Q6
⼦宮体がん検診は国から推奨されていないのでしょうか。
A6
⼦宮体がん検診は推奨されていません。⼦宮体がんの細胞診は、死亡率減少効果が認められてお
らず、「検診」として⾏われている国はありません。
Q7
乳がんで⽚⽅の乳房を切除した⽅について、もう⽚⽅の残存している乳房は検診の対象になりま
すか。
A7
残った乳房に対する対策型検診のあり⽅についての公的⽂書はなく、現時点では各⾃治体で判断
することになります。国⽴がん研究センターとしては、都道府県単位(⽣活習慣病検診等管理指
導協議会)で⽅針を検討されるのが良いと考えます。
乳がんの術後⼀定期間は治療機関で保険診療にてフォローすべきですが、現時点では、術後何年
までを保険診療でフォローするかは決まっていません。保険診療のフォローが終了した⼈につ
いては検診に戻すのが現実的と⾔えそうですが、現時点での統⼀⾒解はありません。乳がんの術
後フォローはたいてい 10 年としている施設が多いようで、術後 10 年を過ぎれば検診で対応す
るのが現実的と⾔えそうです。ただし統⼀⾒解は⽰されていません。
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