参考資料5 がん検診事業のあり方について(案)(高橋参考人提出資料) (21 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23760.html |
出典情報 | がん検診のあり方に関する検討会(第34回 2/4)《厚生労働省》 |
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がん検診における精度管理手法は、「目標と標準の設定(第 1 段階)」、「質と達成度のモニタリング(第 2
段階)」、「指標の分析・評価、改善に向けた取組(第 3 段階)」より構成され、これらを繰り返すことにより検
診の質の底上げを目指す。各段階における関係者の役割と具体的な実施内容を以下に示す。
3.1. 住民検診の精度管理手法
(1) 目標と標準の設定(第 1 段階)
国は、検診の質を測る指標(精度管理指標)と到達目標を設定し、状況に応じて見直しを行う。精度
管理指標には「技術・体制指標」、「プロセス指標」、「アウトカム指標」がある(表11)。がん検診の目的
はがんの死亡率減少であるため、検診のアウトカム指標にはがん死亡率を用いるべきである。ただし
検診の成果が死亡率に反映されるには長い時間がかかるため、短期指標として「技術・体制指標」と
「プロセス指標」を用いる。
表11 精度管理指標の種類
指標の内容
技術・体制指標
プロセス指標
アウトカム指標
検診実施機関の体制の確保(設備、医師・技師等)、
実施手順の確立等
がん検診受診率、要精検率、精検受診率、陽性反応適中度、がん発
見率、感度、特異度、がん有病割合等
がん死亡率
(1-1) 技術・体制指標
「技術・体制指標」とは、がん検診の質の担保に必要な最低限の技術・体制である。指針には「事業
評価のためのチェックリスト(以下、チェックリスト)」が示されており、国立がん研究センターがまとめて
いる(別添5、※1)。チェックリストには都道府県用、市区町村用、検診機関用の 3 種類がある。このう
ち、「市区町村用チェックリスト」の別添に、「仕様書に明記すべき必要最低限の精度管理項目」があり、
市区町村と検診機関が委託契約時に交わす仕様書の必須要件が示されている(※2)。
都道府県、市区町村、検診機関はそれぞれのチェックリスト項目に従って体制を整備し、定期的に
達成状況を自己点検する。チェックリスト項目の中には、都道府県/市区町村/検診機関がそれぞれ単
独では達成できず、お互いの連携が必要な項目も含まれる。また地域によっては、地区医師会等の協
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