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参考資料5 がん検診事業のあり方について(案)(高橋参考人提出資料) (128 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23760.html
出典情報 がん検診のあり方に関する検討会(第34回 2/4)《厚生労働省》
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ただし、定量法といっても、便に均⼀に⾎液が含まれているわけではないので、採取したサンプ
ルから正しいヘモグロビン量が計測できるとは限りません。便潜⾎値は「半定量」な値であるこ
とに注意してください。なお、定性法は必ずしも否定されるものではありません。
Q50

定性法(=⽬視判定)は判定者により結果のばらつきが⼤きいと思いますが、ばらつきを押さえ
るにはどのように対処したら良いですか。

A50

⽬視判定は必ずしも否定されるものではありません。しかし、たまにしか⽬視判定を⾏わない施
設では、その判定が安定せず、結果の信頼性に疑問が⽣じる可能性がありますので、判定に関す
る講習会を開くなどで対処してください。
また、スクリーニング検査の評価にはある程度の数が必要で、陽性率だけでなくがん発⾒率まで
検討するならば、数千〜万単位の件数が求められます。⼀般に⽬視判定を⾏っている医療機関
が、このレベルの検査数を実施するのは困難です。従って、便潜⾎検査の判定は、年間数万を超
えるような検査機関で⾏う体制を整えるのが適切と考えます。もちろんこうした変更はすぐに
はできませんので、少数の⽬視判定を⾏わざるを得ない施設に対しては、講習会等による指導・
助⾔と要精検率のモニタリングが必要です。

④肺がん
Q51

学会の⼿引き(肺癌取扱い規約、肺がん検診の⼿引き)によると、喀痰細胞診の判定区分が A(材
料不適、再検査)の場合、「再検査が困難な時には次回の定期検査受診を勧める」とあります。
「再検査が困難な時」とは誰が判断するのですか。また、「次回定期検査」とはいつの検査を指し
ていますか。

A51

A 判定の受診者には「再検査が必要」という指導を必ず⾏うべきで、その上で受診者が再検査を
拒否した場合は、次年度の肺がん検診(次回の定期検査)を勧めるべきです。
ただ⼦宮頸がん検診の細胞診とは異なり、喀痰細胞診の場合は本⼈のとり⽅によるため、必ずし
も検診機関に問題があるとはいえません。システム的に再検査できる体制が無い場合は、当⾯再
検査ができなくてもやむを得ないと判断するしかありません。あまりに材料不適が多い場合は
(A 判定の割合が⾼い地域)、痰のとり⽅についての説明⽅法を確認してください(⾮喫煙者に
喀痰細胞診を⾏っていないかも確認してください)。

⑤乳がん
Q52

乳房エックス線検査では 40 歳以上 50 歳未満の⽅のみ 2 ⽅向撮影と規定されていますが、50 歳以
上も 2 ⽅向撮影でかまいませんか。

A52

50 歳以上の⽅の撮影枚数については今後の検討課題です。
2 ⽅向撮影の⽅がより多くがんを発⾒できる可能性がありますが、撮影枚数を増やすことによる
被ばくも増します。検診⽅法はその検診によって得られる利益(死亡率減少)と不利益を勘案し
て決められるもので、50 歳以上については今後の検討課題です。

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